#４３ ページ43
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大好きな人の匂いが、こんなにも落ち着くものなんだと再確認。
涼太くんが苦しいんじゃないかってぐらい抱き締めて、これ以上離れて行かないよう繋ぎとめる。
「A … ？」
こうやって名前を呼ばれることも当たり前じゃないんだって、何かの弾みで壊れてしまうかもしれないと思い知らされた。
『ごめんないさい … っ、涼太くんのこと、考えたはずなのに傷付けちゃって … っ』
大好きで、大好きで、大好きで。
だからこそ素直にモノが言えなくなっちゃってた …
でも、今は素直になろう。
ならないと、涼太くんにちゃんと伝えないといけないんだ。
『涼太くんが、大好きなんです … っ』
これ以上壊したくない。
涼太くんの曲に、私が歌詞を付けて、それを家族4人で歌う日々に戻りたい。
その一心で、普段言えないようなことも全部伝えた。
「落ち着いた … ？」
ひとしきり泣きながら全部伝えて、やっと口が止まったところで涼太くんが問いかけてきたからコクンと頷いた。
「そ、いい子だね」
ポンポンと頭を撫でられ、こんなことしてくれたのが久しぶり過ぎて口元が緩んでいると …
『きゃ … っ』
ひょいっと身体を抱え上げられ、お姫様抱っこをされた。
『やだ、恥ずかし … っ』
「あれだけ泣きながら喋っておいてそれはないでしょ … ここ玄関なんだからね」
目の前にいる涼太くんのことで頭になっていたけど、確かにここは白昼堂々住宅街のど真ん中。
あれだけわんわん泣いていたのを誰かに見られたかもしれないと考えたら、とんでもない恥ずかしさに襲われて『早くっ！』と涼太くんのことを急かして部屋の中へ逃げ込んだ。
「ふふっ、子供みたいだったよ？」
『う、うるさい … っ』
「これで子供たちが騒いでても文句言えないねぇ」
クスクス笑う涼太くんもまた子供みたいで、時間が高校時代に戻ったような感覚に襲われた。
抱き上げられたまま階段を上がり、涼太くんの部屋に入るとそのままベッドの上に下ろされた。
「ホントに怪我してない？大丈夫 … ？」
『大丈夫』だと言っているのに、手や足の隅々まで確認してくる涼太くん。
こうして見える横顔も何もかも愛しくて、自然と手が彼の頬を捕まえる。
触れるだけのキスを私から一度。
そして、目の色を変えた涼太くんは私をベッドへと押し倒した。
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夜天(プロフ) - こじゃるさん» ありがとうございます(^ω^) (2020年2月26日 17時) (
レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新頑張ってください。 (2020年2月25日 22時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - こじゃるさん» お待たせしてしまって申し訳ございませんでした...これからもどうかよろしくお願いします！！！ (2020年2月18日 14時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。ありがとうござます！ (2020年2月17日 21時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 華凜さん» コメントありがとうございます！玲於ちゃんのお話は色々考えているので、投稿するまで待って頂ければ幸いです。 (2020年1月6日 19時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2019年10月18日 14時
