#４２ ページ42
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ここまでの来たのに、あと一歩踏み出せばいいのに。
『私ってホント優柔不断 … 』
明かりが点いている大きなお屋敷の前に立つ尽くす私。
見上げる先は、何度も足を運んだ彼の部屋。
カーテンで固く閉ざされたその先には、アナタはいるの？
深く深呼吸。
バクバク脈打つ心臓は全く収まってくれる気配はなく、インターホンへと伸ばした手も震えているように見える。
――――――――――――ピンポーン …
何度も押してきたはずのインターホンの音。
今日は心臓の音のせいで小さく感じる。
昔ならすぐに直己さんか涼太くんが玄関を開けてくれたのに、今日はやけに遅くて部屋の中が騒がしい。
入っても、バチは当たらないよね … ？
門を開けて、玄関の前まで歩いていくうちに揉めている声がはっきり聞こえてきた。
直「こういう時ぐらいカッコつけてもいいんじゃないですか！」
『 … 直己さん？』
海外に居るはずの直己さんの声と共に聞こえてくるのは、「そんなの無理っ」「恥ずかしいよっ」と子供のように駄々をこねる旦那さんの声。
『ふふ … っ』
ずっと彼と歩んできたはずなのに、彼のこんなに子供らしい一面を見るのは初めてに近い気がする。
緊張していたはずの身体は軽くなり、震えていた手は自然と玄関のドアノブに手が掛かる。
――――――――――――カチャ …
ドアを開けた目の前には、直己さんに背中を押されて踏ん張っていた涼太くんの姿が。
「ちょっと … 待っ！！」
『えっ、ちょ … っ！！』
支えを無くした涼太くんの身体は前方へ傾き、迷わず私の身体を後ろへ押し倒した。
『い … っ』
「Aっ、ごめん！！大丈夫！？怪我してない！？」
明らかに涼太くんの方が身体が大きいのに、私が下敷きになって倒れればそれ相当の重さが私の身体に掛かる。
涼太くんは即座に身体を起こして、私の身体の心配をしてくれて …
『ふふ … っ』
「ど、どうした … ？どこか痛いの … ？」
『はははっ』
彼の反応があまりにも大袈裟で、妊娠してる時並みに心配してきて可笑しくて笑えてくる。
確かに倒れた衝撃で身体は痛いけど、そんなことがどうでもなるくらい可笑しい。
「な、なんで笑ってるの … ？」
『やっぱり私、涼太くんのこと大好きなんだなって』
上半身を起こして、笑い泣きながら彼に抱き着いた。
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夜天(プロフ) - こじゃるさん» ありがとうございます(^ω^) (2020年2月26日 17時) (
レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新頑張ってください。 (2020年2月25日 22時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - こじゃるさん» お待たせしてしまって申し訳ございませんでした...これからもどうかよろしくお願いします！！！ (2020年2月18日 14時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。ありがとうござます！ (2020年2月17日 21時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 華凜さん» コメントありがとうございます！玲於ちゃんのお話は色々考えているので、投稿するまで待って頂ければ幸いです。 (2020年1月6日 19時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2019年10月18日 14時
