#13 -ALAN side- ページ13
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なんかうちのボーカルが、1人リハーサル室で暴れてるんですけど … ?
こっちのことなんて気付いてないみたいで、『どうすんの!?』『私にできる!?』『認めてもらえんの!?』とか叫びながら部屋を駆け回ってる時。
やっと、俺たちのことに気付いてくれた。
「ど、どうも … 」
『おはよう … ございます … 』
気まずそうに、ゆっくりを頭を下げて後退ってくA。
彼女がこんな感じにな理由なんて一つしかないだろうけど、俺らに報告してきた時はもっと冷静だった。
玲「あぁ … 涼太の両親に挨拶すんのか、今日」
隼「そりゃ … 落ち着きなくなるわ … 」
あの世界的に有名なピアニストとヴァイオリニストの片寄ご夫妻。
この業界で音楽をやってる人なら、知らない人はいないってほどの有名人。
そのご子息がまさかのあの王子。
それを知ったのは、2人が婚約を報告してきたちょっと前のこと。
… Aの立場が俺だったら、逃げ出してるかもしれねぇ。
『どうしたら良いと思う!?何か変なことして婚約破棄的なことになったら … 』
玲「 … そしたら、俺のとこくればいいじゃん」
サラッと爆弾発言をした玲於に、俺と隼は必死に話を逸らそうと試みる。
「あ、あれだよ、Aだって立派にここまで成長したんだし?」
隼「あっちの両親だって、きっと快く迎え入れてくれるってっ」
『そう、かな … 』
なんか最近、精神的に疲れる。
婚約したってのに、玲於は今までと変わらずAにアプローチ掛けてるし。
AはAでソワソワしてて落ち着きがないし。
… それに挟まれてる俺らの立場は?
隼「まぁまぁ … 落ち着いて … 」
苦笑いで隼が宥めても無駄。
Aは『どうしよぉお!』と叫びながら、またリハーサル室の中を走り始めた。
「あんまり叫び過ぎて、声嗄らすなよぉ … 」
こうなったら、もう玲於に助け舟を出すしかない。
2人で「どうぞ」と玲於に先を譲り、呆れた顔を玲於はAを宥めに行った。
これが最終手段。
Aの治療に一番効くのは、今でも玲於が一番。
リハーサルが始まる頃にはAが落ち着きを取り戻し、無事に今度のライブのリハーサルを終えることができた。
挨拶をしてこの後どうするか声を掛けようとした時には、もう彼女の姿はなかった。
「 … はや」
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夜天(プロフ) - こじゃるさん» ありがとうございます(^ω^) (2020年2月26日 17時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新頑張ってください。 (2020年2月25日 22時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - こじゃるさん» お待たせしてしまって申し訳ございませんでした...これからもどうかよろしくお願いします!!! (2020年2月18日 14時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。ありがとうござます! (2020年2月17日 21時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 華凜さん» コメントありがとうございます!玲於ちゃんのお話は色々考えているので、投稿するまで待って頂ければ幸いです。 (2020年1月6日 19時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜天 | 作成日時:2019年10月18日 14時