#１０ -REO side- ページ10
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涼「僕と、結婚してください」
こんなにも早く、俺の片想いは終わるのか。
「 … 終わったな、俺も」
龍友くんと同じだった。
彼女のあの笑顔、俺には作ることはできない。
「あいつは望んでるのは、やっぱり涼太なんだよ」
ポケットに手を入れて深くため息をつき、下を見る。
「 … きっつ」
隣で一緒に見ていた龍友くんが、俺の肩を抱き寄せた。
龍「 … これでお前も仲間入りやな」
「それ、全然嬉しくないんすけど」
龍「まぁ、これで関係が終わるわけやなんやから、ええやないか」
明日から、また顔を合わせて仕事をこなす日々。
しばらくはぎこちなくなるかもしれないけど、それは許してほしい。
下を向いていると、ぽたっと透明な雫が床に落ちた。
雫は一粒に留まらず、次々に落ちていくこれは何だ？
「は … 、俺 … っ」
俺、泣いてんだ。
声を漏らさないように、必死に下唇を噛みしめて深呼吸を繰り返す。
龍「 … ほら、お前の言いたいこと言ってやれ」
ポンと背中を押されて、よろけながら前を進む足。
ゆっくりだけど、確実に。
倒れ込んでいる涼太を上から見下ろすように睨む。
涼「玲於 … 」
「 … これだけは約束しろ」
ズッと鼻をすすって、叫ぶ。
「Aのこと幸せにしなかったら、俺が遠慮なくもらうからな … っ！！！」
彼女のAAから名前が変わったとしても、俺の気持ちは変わらない。
俺が前へ進める時が来るまで、俺はAを愛し続ける。
… いや、一生愛し続ける。
彼女に泣き顔を見られないうちに、再び龍友くんの隣へと歩き出して三歩。
「おめでとう、A … 」
この涙の意味は、何なんだろう。
悔しい、嬉しい、悲しい …
色んな意味が混ざっていて良くわからない。
「龍友くん … 」
龍「 … おう、よう頑張ったわ」
わしゃわしゃと大きな手で撫でられて、セットした髪がぐちゃぐちゃに。
でも、それが逆に俺の表情を隠してくれているように有難かった。
振り返れば、Aが身体を起こして俺の方を見ていて。
『玲於、ありがとう』
そう唇が動いたような気がした。
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夜天(プロフ) - こじゃるさん» ありがとうございます(^ω^) (2020年2月26日 17時) (
レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新頑張ってください。 (2020年2月25日 22時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - こじゃるさん» お待たせしてしまって申し訳ございませんでした...これからもどうかよろしくお願いします！！！ (2020年2月18日 14時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
こじゃる(プロフ) - 更新待ってました。ありがとうござます！ (2020年2月17日 21時) (レス) id: 2442b06a12 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 華凜さん» コメントありがとうございます！玲於ちゃんのお話は色々考えているので、投稿するまで待って頂ければ幸いです。 (2020年1月6日 19時) (レス) id: e2489fa5d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2019年10月18日 14時
