#４４ -SATOSHI side- ページ44
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みんなのお陰でフリーになった俺は、やっと彼女の元へ辿り着いた。
名前をどれだけ叫んでも、体をどれだけ揺さぶっても反応がないのを見てると、もう手遅れなんじゃないかって …
それでも、小さく鼓動してる心臓だけがこの子が生きてるっていう証拠。
そして、安心感のあとに襲ってきた衝動。
？｢我慢するぐらいなら食べちゃえばいいのに … ｣
真後ろで声がして振り向くと、首元の肉がごっそり抉られてるのに平然とした顔で立ってる男。
「おま … っ」
？「ほーら … 白い肌にその牙を立てちゃいなよ … 」
俺に覆いかぶさるようにしてきた男のせいで、彼女との距離がどんどん縮まり。
行き場のなくなった俺の唾液が口の端から落ちる。
わかってる、こんなのダメだって。
こんなに自分のことを恨んだこともない。
震える体が思考とは裏腹、彼女の肩に触れて口が開く。
みんなが俺の名前を叫んで「やめろ」って言ってるけど、身体が言うことを聞いてくれない。
『 さ … と、し … ？』
あともう少しで牙が肌を貫こうとした時、声がした。
少し目を開けた彼女が力なく俺を見ていて、それ以上何も喋ることなくただ俺を見て微笑んで。
なんで、こんな時に笑えるんだよ …
ほんと、憎めないやつ。
「これで、終わり」
身体をピタリとくっつけていた男の方に身体ごと振り返り、腹の辺りに手を当てそのまま大鎌を出す。
その鎌は男の体を貫き、大量の血が地面にこぼれ落ちる。
でも、これだけじゃ死ぬわけない。
俺はその鎌を容赦なく横に振り抜き、体を切り裂き。
バランスを保てなくなったソレは音を立てて崩れ落ちた。
「さぁ、帰ろ … 」
終わったんだ、この悪夢が。
そう思って、彼女の名前を呼ぼうとした時。
？「 … The END」
その声と共に爆発音が響き、ビルは崩壊した。
最後に見た男は笑ってた。
それが今でも脳裏に焼き付いて離れない。
ビルが崩れる中、手を伸ばしてもあと少し届かなかった俺たちの愛する人は瓦礫に飲まれて消えていった …
どれだけ名前を呼んでも、もう帰ってこない返事を求めて俺たちはどれだけ泣き叫んだんだろう。
俺だけが聞こえた最後の言葉。
『ごめんね』
それが、もう二度と戻ってこない彼女の最後の言葉。
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夜天(プロフ) - あやかさん» ありがとうございます！�△發修譴覆蠅棒瀋蠅聾任泙辰討襪里如�近々続編出すかもです！ (2020年11月20日 19時) (
レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - つかささん» ありがとうございます！これからもドキドキさせちゃうので覚悟しててください！！笑 (2020年11月20日 19時) (レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 初めまして。Twitterの方でもフォローさせていただいてます。私は牢獄のお化け屋敷が好きなので、次回作は�△�いいなと思います。第二部も楽しみにしています。 (2020年11月20日 18時) (レス) id: 9ed625666a (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - すっごく面白いです！！！5人に守ってもらう展開にすごくドキドキできます！第二部も楽しみです！応援しています！ (2020年11月20日 16時) (レス) id: 9731f00be7 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 紅葉さん» ありがとうございます！ (2018年8月10日 7時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2018年8月9日 8時
