#１１ ページ11
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恐怖で彼のスーツの裾を強く握りしめていた手を私が離して身を引くと、一瞬で大野さんは飛び出していった。
人間とは思えない速さと跳躍力。
鎌を振り上げて、それを目にも止まらぬ速さで勢い良く振り下げる。
肉片はボトッと音を立てて落ち、大野さんの背中越しに見えたそれは塵となり、風に飛ばされて消えていった。
｢はい、しゅーりょー｣
クルッと振り返った大野さんは、さっきまでの張りつめた雰囲気ではなく、いつもの優しい雰囲気に戻っていた。
パッと手を放すと鎌は粒子に戻り、空へ消えていった。
一瞬。
この人たちが�狹兄鉢瓩噺討个譴討い詬�由が分かったかもしれない。
太陽と重なり、大きく舞い上がった身体のシルエット。
誤った道を進んでしまった人に対しての制裁。
その行為は許される行為ではないけど、誰かを守るために振るわれる優しさ。
胸の奥がぎゅっと熱くなり、大野さんの背中に手を伸ばしたくなってしまう。
でも、どうしてかその手は前へ進まなかった。
『大野さん … ？』
｢ … ん？｣
『血が … 』
頬に付いてる血を指さすと、彼はそれを指で拭い目視。
｢あぁ、こんぐらいどうってこと … ｣
―――――――――――ペロッ
指についたその血を舌で舐め取り一言。
｢まず … っ｣
眉をひそめてペッと血の混じった唾を吐き出した。
そして、彼の目線はそのまま地面に散らばった私のお弁当の残骸に。
｢俺の、せいだよな … ｣
『だ、大丈夫ですよっ、購買でなんか買ってくるんで』
彼はさっきまで自分が食べていた無傷のお弁当を手にして私に差し出す。
「ん」
『え、いや … 』
「いいから」
『でも … っ』
躊躇してると無理やり押し付けられて受け取ってしまった。
｢じゃ、俺戻るわ｣
破れた白衣を拾い上げて軽く埃を払いながら、室内へ続く扉に手をかける大野さん。
｢ … 学校でなんかあったら呼べよ｣
『は、はい … 』
1人残された私は彼の見てはいけない所を見てしまった気がして胸騒ぎが収まらない。
『牙が … 』
血を舐めた一瞬だけ見えた口元には、ヴァンパイアと同じ鋭い牙があったこと。
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夜天(プロフ) - あやかさん» ありがとうございます！�△發修譴覆蠅棒瀋蠅聾任泙辰討襪里如�近々続編出すかもです！ (2020年11月20日 19時) (
レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - つかささん» ありがとうございます！これからもドキドキさせちゃうので覚悟しててください！！笑 (2020年11月20日 19時) (レス) id: 29584efb35 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 初めまして。Twitterの方でもフォローさせていただいてます。私は牢獄のお化け屋敷が好きなので、次回作は�△�いいなと思います。第二部も楽しみにしています。 (2020年11月20日 18時) (レス) id: 9ed625666a (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - すっごく面白いです！！！5人に守ってもらう展開にすごくドキドキできます！第二部も楽しみです！応援しています！ (2020年11月20日 16時) (レス) id: 9731f00be7 (このIDを非表示/違反報告)
夜天(プロフ) - 紅葉さん» ありがとうございます！ (2018年8月10日 7時) (レス) id: 11791f34cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜天 | 作成日時：2018年8月9日 8時
