No.30 ページ32
ベ「あなた、何で組織に入ったの…?
あなたなら、明るく生きる道もあったはず……。」
私は悲しい顔をするベルモットさんに、微笑みかける。
『いいえ……違うんです。
私、ジンさんの役に立ちたいんです。
ずっと殴られて、刺されて、もういっそのこと死んでしまいたいとも思っていた時に、ジンさんが私を助けてくれて……
生きたいって、思わせてくれたんです。』
ベルモットさんは私の話を聞くと、全く呆れちゃうわ、と言って微笑んだ。
そして、ブロンドヘアをかき上げて言った。
ベ「………なら、ベル、でいいわ。
女同士、仲良くいきましょ。」
『……!はい、ベルさん!』
久しぶりに入ったお風呂は、すごく温かくて、バラと、信頼のいい香りがした。
.
お風呂から上がって髪を乾かすと、ベルさんが服を持ってきてくれた。
身体にぴったりくっつく伸縮性のある生地で作られた黒いドレスワンピース。
ウエスト辺りにはラインストーンが星空のように散りばめられている。
このワンピースのおかげで、首全体から手の甲まで布で覆って、自然に傷跡を隠せる。
(ベルさんの気遣いが伝わる…嬉しい。)
私がそれを着ると、ベルさんは満足そうに微笑んだ。
ベ「大人っぽくて素敵でしょ。
今のあなた、すごく綺麗よ。」
『いえいえそんな…
…嬉しいです、ありがとうございます。』
ニコニコ笑うベルさんに、私もつられて笑顔になる。
(私、ベルさんに会えてよかった。)
改めて、ジンさんに感謝しなくちゃ。
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mf12mfc(プロフ) - 続き楽しみにしています! (9月27日 0時) (レス) id: 77539e2974 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 面白かったです! (6月1日 1時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
ラビィ(プロフ) - ゆさん» まだまだ皆様の想像とは誤差が生じているかもしれませんので、これからなるべく原作のジンを目指して書いていこうと思います!頑張ります! (5月28日 22時) (レス) id: 339bc50a01 (このIDを非表示/違反報告)
ラビィ(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます!更新のペースを落とさないよう、努力します! (5月28日 22時) (レス) id: 339bc50a01 (このIDを非表示/違反報告)
ラビィ(プロフ) - ひめちゃまさん» ありがとうございます!より素敵な物語を書けるよう頑張ります! (5月28日 22時) (レス) id: 339bc50a01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラビィ | 作成日時:2023年5月7日 17時