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No.23 ページ25

私は勇気を出して、一服する彼に声をかけた。


『あっ、あの…』


?「………何だ。」


彼は咥えていたタバコを口から離した。



『もしかして、私が入院していた時に、あの紙を置きに来たのって………』



彼は私から目を逸らすと、ため息をひとつ付いた。


?「…………逆にテメェは、誰だと思う?」


『えっ……誰って…………


私はてっきり、貴方だと…………。』



私が突然の質問に慌てていると、おい、と頭上から声が降りかかる。


『は、はい………?』








?「………ジンだ。俺のことは、ジンと呼べ。」





低い声でそう呟くと、彼はまたタバコを咥え直した。


『じ、ジンさん……?』


ジ「あぁ、そうだな………





そうだ。俺が置いた。』





ジンさん…は、口角を上げながら言った。


そして、タバコを足元に落として踏みつけると、私の前にしゃがんだ。





ジ「……俺は、テメェを迎えに来たんだ。」




私はその深緑の双眸に貫かれた。


会いたくてたまらなかった人が、今私を見つめている。




(あぁ、私今、ものすごく幸せかも…)


私が彼に見惚れていると、大通りの方に黒い車が停まった。

そして運転席からどこかで見たようなサングラスの男性が出てくる。


?「兄貴!遅くなってすいやせん…」


ジ「……ブランケットを出せ。」



サングラスの男性はジンさんにブランケットを渡す。


するとジンさんは、私にブランケットをかけた。



ジンさんの背後の男性があっ!と声をあげる。



?「あっ、兄貴!?その女、本当に見つけたんですかい!?」


ジ「あぁ。コイツは連れて帰る。」


(連れて帰る、って…?)


ジンさんはそう言うと、私を軽々とお姫様抱っこする。


彼に急に持ち上げられて、顔が赤くなる。


彼はそんな私を見て、ククッと喉を鳴らした。



ジ「真っ赤だな…。kittyを拾った気分だ。」


ジンさんは、私を抱えたまま、黒い車に乗り込んだ。

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設定タグ:名探偵コナン , ジン
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mf12mfc(プロフ) - 続き楽しみにしています! (9月27日 0時) (レス) id: 77539e2974 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 面白かったです! (6月1日 1時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
ラビィ(プロフ) - ゆさん» まだまだ皆様の想像とは誤差が生じているかもしれませんので、これからなるべく原作のジンを目指して書いていこうと思います!頑張ります! (5月28日 22時) (レス) id: 339bc50a01 (このIDを非表示/違反報告)
ラビィ(プロフ) - かるぴんさん» ありがとうございます!更新のペースを落とさないよう、努力します! (5月28日 22時) (レス) id: 339bc50a01 (このIDを非表示/違反報告)
ラビィ(プロフ) - ひめちゃまさん» ありがとうございます!より素敵な物語を書けるよう頑張ります! (5月28日 22時) (レス) id: 339bc50a01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラビィ | 作成日時:2023年5月7日 17時

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