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痛い。


久しぶりにデッドボールを食らった。
ちょっとやばいかな、と思ったけど、
時間が経てば痛みも引いて痣だけが残る。



ホテルでアイシングをしてたら
近くにあった携帯が音を立てる。
チラッと見ると珍しくAからの電話だった。




『もしもし?』

「卓ちゃん!!!スポーツニュース見たんだけど!!!!」




うるせ。声がでかいこと。

まあまあ派手に当てられたもんだから
ニュースでも取り上げられたんだろう。

大したことじゃない。



『大丈夫やけん、そんな慌てんな』

「もお、焦ったよ…。野球は?できるの?」

『余裕』

「なーんだ、よかった、」


心配して損したよ、なんて心無い言葉を呟くも
ニュースを目にしてすぐに電話をくれたことぐらい
俺にでもわかる。

だって遠征先でAから電話なんて
かかってきたことはない。

しいていうならば、物を無くした時ぐらい。



『珍しいな、電話』

「…一応心配、したし」

『ん、…ありがと』

「ううん」


なにしてるの?と問いかけられたと同時に
インターホンが何度も部屋に鳴り響く。


絶対遥輝や…。



『ちょ、まって』


耳に携帯を当てたままドアをあけると
案の定、そこには遥輝が立ってて。

遅い。とスタスタ中に入ってくる。



『遥輝来たわ』

「あ、そうなの。切る?」



遥「え?!Aさん?」



ちょ、ちょ、と手を差し出してくる。
電話を貸せと。


別に良いんやけど、良いんやけど、


ん。と渡すとすぐにぱあっと顔が明るくなる遥輝。





遥「Aさん?うん、そうそう遥くん」






やっぱり気にくわない。
Aが遥くんと呼ぶことが。



いつまで思うんだろうか。
大人になってない証拠かな。






わりとはやく携帯が戻って来て。
明日も早いから寝るね、と電話が切れる。




遥「はーかわいかった」

『そりゃどうも』





Aのことが褒められて嬉しくなるのは


俺のお嫁さんだから、かな。









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はる(プロフ) - Riさん» ありがとうございます(;_;)更新遅くなりましたがまた読んでいただけると幸いです^ ^ (2018年4月30日 2時) (レス) id: 95c4c28400 (このIDを非表示/違反報告)
Ri - はじめまして!始めのシリーズから読みました。この作品大好きです。更新楽しみにしています! (2018年4月13日 0時) (レス) id: 8465ea94ee (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - みかさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(TT)なかなか更新できなくてすいません…。近々更新できるように作成中です! (2017年12月16日 6時) (レス) id: 95c4c28400 (このIDを非表示/違反報告)
みか - こんなかわいいお話たまらんです!!!!更新楽しみにしています! (2017年12月15日 22時) (レス) id: 6c748f5ff5 (このIDを非表示/違反報告)
実玖(プロフ) - はるさん» 続きが気になってもう一回はじめから読み返しちゃいました!ww 更新応援してます^^ (2017年10月14日 2時) (レス) id: fb928da0c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる | 作成日時:2017年9月29日 1時

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