ハグルマ 〜 山茶花を君に 〜

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先に一人で帰るバカいる？
しかも電車だろうに。

ほんと目が離せない。
結婚してから天然さが更に倍増したのは気のせいか。



さっきも居た警備員さんに軽く挨拶をして
Aを待つ。


「あ！卓ちゃん！」

『あほ、先帰るなよ』

「ごめん…」


ちょうど上目遣いになる位置にいるせいか
可愛い彼女をすぐに許してしまう。


ロッカールームに足を向け
隣を歩くAを見ると目が合って。

ん？と不思議そうに首をかしげる。


『試合、ちゃんと見とった？』

「見てたよ！！！！もうね、すっごいかっこよかった！！！」


卓ちゃんってあんなかっこいいんだね。と
これでもかってくらい目をあけて
俺の腕を掴んでくる。

しれっと恥ずかしい言葉を言ってくるのが
なんともAらしい。



『それは良かった』

「あ！でね！見て見て！」


おもむろに携帯を取り出して見せてきたのは
ついさっきの遥輝のヒーローインタビュー。


『ん？』

「遥くんすごいかっこよくない？！」

『うん、見てたよ』

「あ、見てたの？なーんだ」



卓ちゃんに見せてあげようと撮ったんだ。
なんて、嫉妬よりも可愛いが先にきてしまう。



ロッカールームの前でAを待たせ、
中に入ろうとした時ちょうど遥輝が出て来て。


遥「うぉっ、あ、Aさんもおる」

「遥くんおつかれ！！」

遥「俺のお立ち台見てた？」

「ばっちり！！！」


二人が会話しだしたのを見届けて中に入る。



ドサっとイスに腰をかけため息をつく。
だいぶ、濃い一日だった。
疲れたというか。気を張ってたというか。

Aがいるから
いつもより周りをみなきゃいけないし
緊張だってした。

みんな、こんなものなのか。

そんなことを考えてると
ぺちん、と頭に衝撃がはしる。




『あ、うっす、』

翔「なんや疲れてるやん」

『いやー、ね、』

翔「Aちゃん？」



はっきりとそうですとは言えないから
まあ、と軽く頷いた。



翔「あんな天然久しぶりに見たわ」

『昔はそんな天然じゃなかったっすけどね』

翔「まあ子供できたらしっかりしてくるよ」

『、そうっすね』





やっぱ、子供は欲しいよな。



何を思っても、
子供を授かるのは運命みたいなもんだから。




さっさと支度をしてAのもとへ向かう。









、



トロトロ更新でほんとすいません(T_T)
毎日更新できるようがんばります…！


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