ハグルマ 〜 山茶花を君に 〜

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「おい卓〜〜来てんだったら言えよ！」





そこには拳士に肩を組まれてるAがいて。
隣には大将。

軽く挨拶をして、大将に謝りを入れる。


拳「いや俺には！」

翔「うっさいねんお前」


うるさいやつは放っておいて。
大将とAとたわいもない話をする。


今日は野球みていくの？と尋ねる大将。


『え？そういや仕事は？』

「辞めたよ」

『はっ？！』



いきなりすぎて大声がでてしまった。
Aの隣で二人はケラケラ笑ってるし。


俺一言も辞めたとか聞いてないんやけど。



『いつ辞めたん？』

「辞めたっていうか有給あまってるから使ってるの」

『え？まだじゃあ退社はしてないってこと？』

「うんそうだよ」



いかん、こいつはアホすぎる。


助けを求めるように
まだ笑ってる大将の方を見る。


翔「いやー、涙でるわ。卓よりやばいね、」

「何がですかー！！！やばくないですよ！」

拳「じゃあAちゃん野球見ていきなよ！！」

「え！いいんですか？？」

拳「いいよいいよ！チケット用意するね！」



スタッフに連絡を入れた拳士を見て、
Aは俺の方を見る。

ほんとにいいの？と小さく尋ねてくる。



『うん、大丈夫やけん』


ポン、と頭に手を置く。




翔「甘いな〜卓」

『やめてくださいまじで』


スッと手を離し、照れを隠すように口を覆った。




今更だけどロッカーの前ってこともあって
いろんな人に冷やかされたのは言うまでもない。









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