宇宙いち ４

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慎「まって、まってまって！」

「なにようるさいな」

慎「ほんっまにかわいい…」




半泣きになる慎吾は
人差し指で赤ちゃんの小さな手をツンツンする。



こんな姿が見れるなんて。考えもしなかった。





「名前…決めた？」

慎「決めたで！」




男の子だったら最終的には慎吾が決めたいと
言ってきたから。

二人でいくつか決めて、あとは任せておいた。


おもむろに鞄から紙を取り出す。






慎「…これ、」



広げた紙には、
慎吾の綺麗な字で書かれた名前があった。





” 慎太郎 ”





「しんたろう」

慎「やっぱり俺の字入れたかったからさ、いい？」

「…うんっ！」




慎太郎か、

なんだか慎吾に似そうな予感…。





慎「慎之介か迷ってん」

「どうして慎太郎にしたの？」

慎「阿部さんおるから」

「ぶっ」


思わずふきだしてしまった。




いや、自分の子供阿部さんと同じ名前だから
どうこうなる問題ないでしょ。


ほんと考えること普通じゃないわ…。






慎「しんたろー…早くおっきなってキャッチボールしよなぁ、」





なんでだろう、
二人の姿が自然と浮かんでくる。





「慎吾、」

慎「んー？」

「慎吾と家族になれて、慎太郎が生まれてきてくれて、ほんとに、…幸せ」






慎吾はふわっと笑って抱きしめる。





慎「俺も。…ありがとう、A」









野球しかなかった私の人生を
あなたはこの上ない幸せを教えてくれた。






あなたに出会えて、家族になれて。
野球を捨てでも、もったいないくらいの幸せ。









ありがとう、慎吾。









fin
.








九月から更新すると言ったものの
結局更新できずもうすぐで十月…。

すいません(Ｔ＿Ｔ)



宇宙いち は 一応一区切りとして完結にしました！

これからは番外編という形で更新していきます♬









はる
、

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