宇宙いち ４

１４４ 遥輝 ページ11

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西川遥輝 side





Aの調子が悪いのはちょっと前から気にかけてた。
もちろん、俺だけやなくてみんな気にしてた。

とりあえず俺には我慢せーへんやろう思って
声かけたけど、まさかこんなに甘えてくるとは。



普段強がるタイプのAが甘えてくるのは
弱ってる証拠で。これは昔から変わらへん。





こんな時毎度毎度慎吾には悪いと思うけど
やっぱりAも大切なチームメイトの一人やし
放っておくなんてできんくて。





お風呂を済ませ、二人で布団に潜る。



「…風邪ひかない？」


服が無いから下着一枚の俺を気遣ってか
聞いてくるけど、


遥「いけるやろ、それよりお前がしっかり治せ」

「…うん、」

遥「痛いとこは？」

「…お腹と頭」

遥「お腹？冷えたん？」

「ううん、ずっと、なんかチクチクした感じ」

遥「…あっためて寝よ」

「…ん」




お腹って、なに。食中毒とか？
いやいや。

やとしたら下痢とか嘔吐とかやんな。



そんな感じはAから感じられへんし。




俺の脳みそでは考えても何もでてこんくて。

Aから寝息が聞こえたのを確認して
とりあえずインターネットに頼る。



遥「…お腹、頭痛、熱っぽい、」





出てきたのは、風邪とか胃腸炎とか。
詳しく症状を見るけどしっくり当てはまるものがないというか。


なんでやろう、風邪じゃない気がするのは。









まさか、な？









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