【続】ブラック本丸？ホワイトにしましょう！ [完] (ページ16)

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「……みんな、好き」

そう応えると、鶴丸は呆れたように眉を下げる。
「そういう事じゃなくてだな」と短く息を吐くと、吹き出すように笑い出す鶴丸。

「でも、主らしいな」

だって、皆好きだから。
＿＿生きててくれればそれで良い。
最近そう思うことが強くなった。慕ってくれなくても、私のことを嫌いでも、生きてるだけで嬉しい事なんだ、って。

「てっきり主の好きな奴は俺かと思っていたが、それが答えならそれで良いさ」

「なっ……！ばか！」

拳を作り太ももを軽く叩くと、2人で笑い合う。
私が欲しかったのは、こういう何気ない日常。
くだらない事で笑いあって、みんなで作った野菜を使ったご飯を食べて…… 時には戦って。

これから、またそういう日を過ごせるんだよね？

「主～！みっちゃんがおやつ作ってくれたよ！こっち来て一緒に食べよう！」

襖越しに聞こえる声に返事をすると、鶴丸と一緒に大広間へと足を運ぶ。
大広間には今までの倍近くの人数がいて、なんだかソワソワしてしまう。
私はわかなと鶴丸の間に挟まれて座る。

「なんか、楽しいね」

そう言うわかなの笑顔は久しぶりで。
私も負けじと笑い返す。

「ありがとう、A」
「……こちらこそ、ありがとう」

これは、あるブラック本丸をホワイトする、愛し愛される審神者の物語。

＿＿ブラック本丸？ホワイトにしましょう！＿＿完！