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手持ち無沙汰になったミヒャエルは、フロントデスクで従業員と喋っている男を縋るように見つめた。
男に連れられてミヒャエルがやってきたのは、きらびやかなホテルだった。
きらきら、つやつやと輝く館内に、頭から爪先まで綺麗に整えられた従業員たち。
男がミヒャエルの身なりを整えたのは、ここに来るためだと思えば納得だった。
「そんなに身構えんな、風呂だ風呂。風呂入って寝るだけ。ベッドも2つあんだろ、襲ったりしないよ。」
部屋に着いてすぐ、無意識に身体を強ばらせるミヒャエルに気づいたらしい男は、降参するかのように両手を顔のあたりまで上げてそう言った。
言われるままにあたたかいシャワーを浴びて、小袋に詰められた洗剤を使って汚れを落としていく。
約束したとおり、入浴中に男がシャワールームへと入ってくるようなことはなかった。
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作者名:susu” | 作成日時:2023年8月18日 22時