・* * ・yellowstory* * ・*Part2 (ページ20)

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「……ありがとうございます。」

増「いーえ。ほら、Aちゃんも仕事戻って。」

庇ってくれた増田さんのために、いいモノを作ろうと日々考えてはいるものの、中々先に進まなかった。

そして今日も広い部屋の中で私のパソコンだけが光ってた。

増田さんに指摘された通り、この人たちに1から向き合おうと、曲を聞いて、過去のライブ映像も見せてもらってみた。

それでも今の私にはアイデアのひとつも出てこなかった。

「…………この仕事、向いてないのかな……」

増「そんなこと思ってるからいい案も出ないんだよ。」

振り返らなくてもわかる、独特の優しい声。

増「…………頑張りすぎだよ。」

大きい手が、私の頭をぽんぽんと優しく撫でる。

「…………ふぇっ…………」

声を大にして泣いた。

子供の様にわんわんと。

増田さんは何も言わずにただただ頭を撫でてくれた。

「ごめんね」って言いながら。

「気にかけてあげれなくてごめんね」って。

自分が悪いのに。

増田さんは助けてくれてるのに。