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子供達も起きて、また暫く話したりしていると、シンアとキジャが来た。
キジャは、誰かを抱えている。
見覚えないし、旅の人だろうか。
キジャ「ゼノ、ルイ。
ユンはいるか？急患だ」
ルイ「あ〜、ユンは今ジェハと他の村行ってるよ。重症かな？」
キジャ「いや、立ちくらみだそうだ」
ゼノ「じゃ、ゼノ達が看病するから」
キジャ「うむ、頼んだぞ」
そう言って、男を下ろした。
私はそいつの前に来る。
ルイ「顔色はそこそこか〜。栄養失調じゃ無いみたいだし、軽い脱水症かな？」
…あれ、こいつどっかで見たことあるような？
そうだ、こいつは確か…カン…カン……
ルイ「てっ⁉」
カン・テジュン⁉
姉さんに求婚し振られた挙句城を追い出された姉さんとハクを崖から落とした張本人である
カン・テジュン⁉
テジュン「ど、どうかしたか」
どう見てもテジュンだよな？悪意は感じないけど…ゼノは結構そういうのに敏感だし…
この村に危害を加える気は無いのか？
そんなことを考えていると、
男の子が「おじちゃん！」と、彼を呼ぶ。
男の子「これ、生姜湯。病気に良いんだよ」
黒っぽい液体。生姜湯である。
テジュンはしばらく固まる。
泥水みたいな色だから、びっくりしたんだろう。
彩火ではこんなの出ないしな。
テジュンはお椀を凝視したままだ。
そしてなんと、わざとらしく生姜湯をこぼした。
(こいつ…！)
瞬間、ゼノが椀の下に手を伸ばす。
私はテジュンの手からお椀を取り、すぐにゼノの手の下に置いた。
ゼノはすくった生姜湯をその中に移す。
ルイ「少しこぼれたな」
ゼノ「あーあ…俺の手、白龍みたいにデカけりゃよかったのになぁ…」
言いながら、
手についた生姜湯をペロリと舐める。
男の子「勿体無いね〜」
女の子「ね〜」
ゼノ「ねぇ、これ、
もうみんなにあげても大丈夫？」
テジュン「あ、あぁ」
テジュンはたじたじだ。
ゼノがお椀を渡すと、子供達は目を輝かせた。今日、初めてのご飯なのだ。
ルイ「2人で分け合って飲むんだよ〜」
二人「「はーい」」
そういえば、二人はすぐ飲み始めた。
テジュンは、驚いたように見ている。
ゼノ「泥水みたいな食べ物でも、ここではとっておきのごちそうなの。あの子達、必死だろ。
今日初めてのご飯だから」
テジュン「一つの椀を二人でか？」
ルイ「あぁ…
ここでは、たった一滴が命をつなぐんだ」
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サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年4月6日 20時) (
レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
おうづき . 腐人間 . - ノルアンさん、紗奈さん、コメントありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2020年4月29日 13時) (レス) id: ca4c69e2da (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 面白いです！最新楽しみにしてます！！ (2020年4月27日 16時) (レス) id: 0bf5c2ae4b (このIDを非表示/違反報告)
ノルアン - 面白いです！続きが気になる〜 頑張ってください！ (2020年2月21日 23時) (レス) id: 464b69dd91 (このIDを非表示/違反報告)
裏月 - 暖かいコメントありがとうございます！！更新は不定期ですが、この先も頑張っていきます！！ (2020年2月10日 17時) (レス) id: ca4c69e2da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おうづき . 腐人間 . | 作成日時：2020年1月26日 17時
