よそみしないでキスをして【赤】

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顔に熱が集まるのがわかる。

のぼせそうなくらいあつい。



「だっ、大毅くん…？」



今の私の顔は情けないことに耳まで真っ赤だと思う。

でもそれはしょうがない。

好きな人にそう、言われてしまったんだから。




重岡「…順番譲ってくれてありがとう」




大毅くんはそれ以上なに言わず私の前から立ち去った。

大毅くんに掴まれていた手首が熱い。



『俺のこと、見に来て』

大毅くんの甘い声が頭の中にグルグル回る。
大毅くんの甘い声しか頭の中に残ってない。


なんでそんなことを大毅くんは言ったんだろう。

元カノに同情してるとか？

でも、大毅くんに限ってそんなことを言うはずがない。


自販機に震える手でお金を入れてのんちゃんと同じお茶を買った。




「戻りました、」


小瀧「綾瀬、お茶！」


「…はい、」


小瀧「さんきゅー」





『俺のこと、見に来て』

無意識に頭の中を流れている。
ほんまにあかんかもしれん。


大毅くんのこと、また好きになっちゃった。






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