よそみしないでキスをして【赤】

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……果たして、これは消してもいいのか。

私の目に映るのは 「大毅くん」 と登録された電話番号。

もう、別れちゃったんだから用はないはずなのに

やっぱりまだ大毅くんが好きだからなのか

削除 と書かれた場所を押せずにいる。


学校に来ればノリで消せるかな、とか思ったけど

そんな考えは間違えてたみたいで

さっき大毅くんに会ってしまったからなおさら消せない。


そんなことが毎時間続いて、遂には昼休み。

ひとりで食べようと机の上にお弁当を出すとお弁当が浮いた。





神山「綾瀬いくで〜」


「ちょ、かみちゃん！」




私のお弁当を持ったかみちゃんはスタスタと歩いてしまって私も慌てて追いかける。

連れてこられたのはいつもの溜まり場で、

中はもう賑やかな声が聞こえて思わず口元が緩んだ。




「お邪魔します」


桐山「綾ちゃん！久々やなぁっ！」


濱田「風邪ひいとったんやろ、もう大丈夫なんか？」


「はい！もう、バッチリです」


小瀧「アホは風邪ひかんのにな」


「アホちゃうわ」






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