【完】寝落ち通話【夏油傑】【呪術廻戦】

好きだから。 ページ9

夏〈やぁ、今何してた？〉

『部屋でゴロゴロしてた。傑は？』

夏〈ふふ、私も同じ。〉

『そっか。』





電話越しに傑の声を聞くのは本当に久しぶりでなんだか少し泣きそうになった。


……好きだなぁ。

そう思うのと同時に、決して叶うことのないこの想いに胸が苦しくなる。







『……やっぱり傑の声聞くと落ち着く。』

夏〈はは、白石さんにも同じこと言われたよ。〉


『っ…！！
……白石さんって…白石教授のお孫さんの？』


夏〈……あー、うん…そう…〉





……電話越しの彼はきっと、照れくさそうに笑っているんだろう。

そんな顔、私の前では一度もしなかったくせに。






『……分かっちゃった〜傑の好きな人〜』

夏〈はぁ…完全に口を滑らせたよ…隠していた訳でもないけどさ…〉


『あははっ、ホント滑らせすぎだよ。
…まぁでも、私は気付いてたけどね。』


夏〈えっ、本当かい？〉


『傑ずっと白石教授の手伝い行ってるし…なんなら白石さんと歩いてるとこも見たし？

あっ、あと、ピアノやってる人で傑と仲良さそうなの、白石さんしか思い浮かばなかったし！』


夏〈……なるほど、バレバレだったわけだ。〉

『バレバレだよ！傑のことは何でもお見通しだもん。』

夏〈はは、やっぱりAには適わないね。〉





傑のことが好きだからだよ。
好きだから、分かるんだよ。



……そう言ってしまえたらどんなに楽か。

もう。→←期待。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す