【完】角名倫太郎の５つの噂【角名倫太郎】

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────それから3日が経った今日は日曜日

絵美ちゃんの付き添いで、学校にサッカー部の試合の応援に来ていた








絵「…あっ、あれやで！あたしの彼氏！」



『へえ〜なんか意外、絵美ちゃんはもっと派手な感じのオラオラ系な人が好きなのかと思ってた』



彼女が指さす男の子はどちらかと言うと爽やか系だ

絵美ちゃんは化粧もバッチリで派手な女の子だから、勝手に派手な人が好きなのかと




絵「優しい顔して意地悪なんよ、萌えるやろ」


『ギャップだね』




ギャップ…かぁ

ギャップといえば角名くんの舌ピだな…
あれは少女漫画を読んでいる時くらいドキドキした


ちなみに侑くんとも角名くんともまだ話せていない
侑くんはずっとあの調子だったし、角名くんは見かけても話しかける勇気が出なかった


……このまま、気まずいまま、私たちの関係はなかったことになっていくのかもしれない

そう思うとなんだか悲しくなった





絵「なんや試合見てたらこっちまで暑なってきたわ
飲み物買ってこよかな」


『あ、私行くよ
絵美ちゃんは彼氏さんを目に焼き付けな』


絵「あたしの友達は神かな？
炭酸がええ〜お金後で渡す〜」


『りょーかい』





財布から小銭だけを持ち、中庭の自販機へ向かう

校庭からそこへ向かう途中にある、半分だけ開いた体育館の扉の前に思わず立ち止まった



……あ、バレー部…練習してるんだ


少しだけ中を覗くと見知った顔の人たちが練習に取り組んでいた

侑くん…まだちょっと不機嫌そうな顔してる
でも角名くんはいつも通りに見えるなぁ



うわ…あんな強烈なボールよく触れるな…
私がやったら腕がもげちゃいそうだ


今思うと、ちゃんとバレー部の練習を見たのは初めてかもしれない
うちの高校のバレー部は全国レベルなんだもんな…やっぱりすごいなぁ…





………なんて、こんな所に突っ立って色々ボーッと考えてしまったのが良くなかった







「危ないっ！！！！！」



『っ！？』

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