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それでも ページ10




手招きに素直に応じたAは宇髄の隣でしゃがみこんだ。





「なんですか?」


「これ、見てみな」





示されたページを見るとどうやら宇髄の卒業アルバムの様で、その間に挟まっていた一枚の写真を見せた。





「うわー、先生が制服着てる……あっ、この人」


「そ。煉獄っつってな、ほらここ、冨岡もいるだろ」


「ホントだ……真顔………」


「写真写りだけは良いからなアイツ」





俺様ほどじゃないが、と加えた宇髄を無視してAはふと浮かんだ疑問を口にした。





「このれんごくさんって人、先生と制服が違う」


「あぁ、ウチの中等部のだよ。これは卒業式のあと別で撮ったやつ。アイツは俺の三つ下だからな」





つまり、Aの二つ上の先輩だ。

煉獄は元剣道部で父親は道場をしている。
かなりの強者だったらしく、「俺様程じゃないが」結構モテていた、と宇髄は語った。





「剣道部……先輩…………」


「覚えてないか?去年まで同じ学校の先輩だったんだぞ」


「れんごく、先輩……うーーーん」


「……全校集会で何回か表彰されたの見たことないか?」


「表彰?えぇーー……」


「お前まさか毎回寝てんのか」


「えっ、毎回ではないですよ」


「毎回じゃなくても寝てんのかよっ」





「不良め」と投げられた言葉に「先生には言われたくない」と売り言葉に買い言葉だった。



それは昼下がりの放課後。

美術室の一角で寄り添い、座り込む二人はさながら兄妹のようだった。

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塩じゃけ(プロフ) - モカァコさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(泣)コメントを下さるだけで十分お気持ちは伝わっておりますよ( ´ ` *) (2020年1月2日 12時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
モカァコ - すごく面白いです!やっぱり表現の仕方がめちゃくちゃ好みです!なんだか見てる訳でもないのにその場の想像ができます!私は語彙力が無いですねwww (2020年1月2日 10時) (レス) id: c6bb044a72 (このIDを非表示/違反報告)
塩じゃけ(プロフ) - あやのさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎて画面直視できませんでした(笑)実際、書く際によく意識する事だったので本当に嬉しかったです。ありがとうございますm(*_ _)m (2019年12月31日 1時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 塩じゃけさんの小説は何か引き込まれるようなものがあってとても好きです!    特に煉獄先生が桜を見ている描写などは実際に自分もそこにいる気がして読んでいてとても面白いです! 応援してます! (2019年12月30日 23時) (レス) id: ec8abc2a53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩じゃけ | 作成日時:2019年12月1日 22時

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