だから今度こそ ページ31
*
『きっと罪悪感だったんだと思う。
あの日、あの場所を見に行った時、
咲かないサクラを一人で見上げるあの人に……
____泣きそうになった。
謝ろうと決心した時には、もう手遅れだった。
Aにだけはちゃんと伝えておきたくて。
………ごめんね。
……A、聞いてる?
かなり、ショックだったと思う。
でも、あの人の事だけは忘れないで。
どうか_____』
*
煉獄の話しを終始眉を寄せながら聞いていたAは、数秒の沈黙の後、重い口を開けた。
「………わたしは……ずっと、見ないようにしてきたんです。痛みや、恐怖や後悔の記憶がこわくて………
………忘れたくなくて」
その時、Aの脳裏に母親の顔が見えた。
黙って一人で抱えて逝ってしまったあの笑顔。
「……それでも、話すべきでした。ずっと友達がいなかった私に、唯一話し掛けてくれた優しい子だったんです。
あの子は色んなことを伝えてくれたのに、気がついたら…………」
「………A……」
煉獄は何も言えなかった。
少なからず、思わせぶりな態度をとった自分にも非があったと思ったからだ。
「………先生、そんな顔しないでください。また泣きそうになっちゃう」
「すまない………」
「……あのね、先生。わたし、今日先生に伝えたい事があったんです。
決心するのって、すごく時間が掛かるんですね。気づいたら何ヶ月も経ってて、あの子の気持ちがちょっとわかりました」
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塩じゃけ(プロフ) - モカァコさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(泣)コメントを下さるだけで十分お気持ちは伝わっておりますよ( ´ ` *) (2020年1月2日 12時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
モカァコ - すごく面白いです!やっぱり表現の仕方がめちゃくちゃ好みです!なんだか見てる訳でもないのにその場の想像ができます!私は語彙力が無いですねwww (2020年1月2日 10時) (レス) id: c6bb044a72 (このIDを非表示/違反報告)
塩じゃけ(プロフ) - あやのさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎて画面直視できませんでした(笑)実際、書く際によく意識する事だったので本当に嬉しかったです。ありがとうございますm(*_ _)m (2019年12月31日 1時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 塩じゃけさんの小説は何か引き込まれるようなものがあってとても好きです! 特に煉獄先生が桜を見ている描写などは実際に自分もそこにいる気がして読んでいてとても面白いです! 応援してます! (2019年12月30日 23時) (レス) id: ec8abc2a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:塩じゃけ | 作成日時:2019年12月1日 22時