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「オイオイ……派手は派手でも女がしていい顔じゃあねぇなぁ………」
「……うず、い、せんせ」
「おう、どうした」
「ッ……う、ずい、せんせぇ………っ」
Aはボタボタと蛇口を捻ったように泣き出した。
そんな彼女の頭を、大きく優しい手が触れた。
それが張り詰めた頭のネジを緩めたのだ。
宇髄と呼ばれる男は何も言わずただ相槌を打ち、Aの背中をトン、トン、とさすった。
「……先生」
「おう」
「…………せんせ」
「おー」
「……ふ、へへ、先生」
「……どうした」
少しだけ気が紛れたAは、溜めた涙をぽろぽろと零しながら不器用に笑った。
その様子にひとまずほっとした宇髄も小さく微笑んだ。
Aの目は赤く腫れ、鼻が詰まって声がおかしい。
「……にしてもド派手にひでぇ顔だな」
「先生」
「なんだ?」
「ティッシュ」
「ふはっ、今開けてやるから」
そう言ってごそごそとポケットに手を突っ込んで鍵を取り出し、雑に扉を開けてさっさと中に入っていった。
Aはその後ろを追っていく。
飽きるほど見てきたこの油くさい美術室はAの部室でもあり、青春の全てだった。
まだ東側にある太陽で美術室は日陰になり、ひんやりとした空気が頬を包んだ。
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塩じゃけ(プロフ) - モカァコさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(泣)コメントを下さるだけで十分お気持ちは伝わっておりますよ( ´ ` *) (2020年1月2日 12時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
モカァコ - すごく面白いです!やっぱり表現の仕方がめちゃくちゃ好みです!なんだか見てる訳でもないのにその場の想像ができます!私は語彙力が無いですねwww (2020年1月2日 10時) (レス) id: c6bb044a72 (このIDを非表示/違反報告)
塩じゃけ(プロフ) - あやのさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎて画面直視できませんでした(笑)実際、書く際によく意識する事だったので本当に嬉しかったです。ありがとうございますm(*_ _)m (2019年12月31日 1時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 塩じゃけさんの小説は何か引き込まれるようなものがあってとても好きです! 特に煉獄先生が桜を見ている描写などは実際に自分もそこにいる気がして読んでいてとても面白いです! 応援してます! (2019年12月30日 23時) (レス) id: ec8abc2a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:塩じゃけ | 作成日時:2019年12月1日 22時