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「当日も結果を出せたし、君には直接礼を言いたくてな!」
「あ……いや……」
Aは返す言葉がなかった。
あともう少し、何かが出てきそうな気がした。
「それと……」
煉獄は少し困った顔をした。
「いきなり肩を掴んですまなかった。痛かっただろう?」
「…………ぁ………あっ、いや、大丈夫でした……かなり、ビックリしました、けど……」
「それは……本当にすまない……」
煉獄の眉は下がっていたが、Aは上へ上がっていた。
まさか自分が過去の話を口にすると思っていなかったからだ。
なにより、母の事以外でこんなに鮮明に思い出す事が今までなかった。
驚きからか、Aは意図せず口が動いた。
「……なんで、あんなことしたんですか」
「………その言い方は少しやらし、ゴホンッ!……まぁ、なんだ」
思わず私情が出そうなのをぐっと堪えた煉獄はどう言い訳をしようか考えた。
そして、あの日の事を思い出した。
「……君が」
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塩じゃけ(プロフ) - モカァコさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(泣)コメントを下さるだけで十分お気持ちは伝わっておりますよ( ´ ` *) (2020年1月2日 12時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
モカァコ - すごく面白いです!やっぱり表現の仕方がめちゃくちゃ好みです!なんだか見てる訳でもないのにその場の想像ができます!私は語彙力が無いですねwww (2020年1月2日 10時) (レス) id: c6bb044a72 (このIDを非表示/違反報告)
塩じゃけ(プロフ) - あやのさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎて画面直視できませんでした(笑)実際、書く際によく意識する事だったので本当に嬉しかったです。ありがとうございますm(*_ _)m (2019年12月31日 1時) (レス) id: a1c423deca (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 塩じゃけさんの小説は何か引き込まれるようなものがあってとても好きです! 特に煉獄先生が桜を見ている描写などは実際に自分もそこにいる気がして読んでいてとても面白いです! 応援してます! (2019年12月30日 23時) (レス) id: ec8abc2a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:塩じゃけ | 作成日時:2019年12月1日 22時