ウヌボレくん？ 2 (ページ31)

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感じたことない腰の痛みと共に目覚めたのは7時半

「...あ、起きた？」

『あれ、私、いつの間に...』

昨日寝付いた記憶がなくて、覚えているのは真冬なのに薄ら汗をかいた色っぽい彼の顔と、吐息混じりの声と、独特な痛み

「ごめん、優しくするとか言っといてちょっとやり過ぎた、かも...？」

ごめん、とか言ってるけどその表情に悪びれる様子はなくって、腰大丈夫？と、寝癖のついた髪とちょっとイタズラな顔

『...思ったより痛い』

「ごめんごめん、起こしてやろっか？」

『ば、ばか...！』

昨日そのまま寝てしまったのだから、何も身にまとってなくて、布団を剥がされそうになるのを必死で押えて彼に背を向けた

「ごめんって！」

「でも、昨日のAまじ可愛かったから、」

「好きな子の初めてって、やっぱ特別だしさ、最後まで優しくしたかったんだけど、」

ちょっと無理だったわ、と言った彼の手が
ズキズキと痛む腰にそっと触れた

不思議だ。それだけでちょっと痛みが引いた気がしてしまうんだから。絶対気の所為だけど。

そのまま腰に回った腕

「ね、今日も泊まっていい？」

耳元で囁かれた言葉に、昨日の事が勝手に頭をよぎって、恥ずかしいけど、心地よくて

お腹辺りにある彼の手をそっと握れば、待ってましたと言わんばかりにその手を引かれて、すぐそこには彼の顔

「なに、足りなかったの？」

『何言って、っ...』

触れた唇はどうしようも無くずるくて

『.....仕方ないから、今日は自惚れていいよ』

「はは、なにそれ、」

「じゃあ今日は最初から覚悟しとけよ？」

自信たっぷりなその表情に、思わずこぼれる笑み

「なに、楽しみになっちゃった？」

『そ、そういうことじゃないから！』

ちぇ～、と態とらしく拗ねて反対を向いてしまった彼がなんだか可愛くて愛しくて

ギュッとその背中に抱きついた

番外編『ウヌボレて』end