ウヌボレくん？ 2 (ページ15)

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「おじゃましまーす」

どこかカフェでも行こうと言ったのだけど、もうすぐ彼氏の誕生日だからお金無い、というリンを部屋へ招き入れる

皮肉か？と思ったけどリンは何も考えてなさそうだったからスルーした

「で？何があったの？」

ソファに座ってそうそう、リンは本題を切り出して
私はゆっくり先週の話、そして高校時代の話をした

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『あの時、恥ずかしかったのはもちろんなんだけどさ、なんていうか...女のプライド傷つけられたみたいな...』

まぁ、プライドなんてあってないようなものだったけど...

あんなに色んな人と関係を持っていたのに、私には女の魅力がないんだって

『...でも、湧くんは何も悪くないんだよね』

私が勝手に誘って、勝手に傷付いて、勝手に秘密にして

バレたら逃げ出して、避けて...

『...私、サイテイだ』

泣きそうなのを堪えながら話す私に、リンは少し強めの口調で言った

「何言ってんの。Aは何も悪くないよ。」

「そもそも、湧くんが元カノ部屋に入れてるのが悪いじゃん。」

確かに、なんで山本さんがあの部屋にいたのか...

あの時の私は自分のことに必死ですっかり忘れていた

だけどやっぱり原因は私が秘密にしてたことで

「Aいい子すぎ。秘密の1つや2つ、夫婦にだってあるんだから」

『...でもその秘密はいつかバレるって分かってた』

分かってたのに、いざバレた時
逃げることしか出来なかった私は本当に弱い

そう俯く私に、リンは何ともないような声で言った

「ちゃんと湧くんと会って話しなよ」

『えぇ...』

「だって、悪いって思ってるんでしょ？それに、その元カノのこともハッキリさせないと」

別に、湧くんのこと嫌いになったわけじゃないでしょ？って

小さく頷く私の頭をくしゃくしゃと撫でたリンは、
よし、私がなにかお昼作ってあげる！と腕まくりをする

『リン、ありがと』

小さな私の声に、リンはとびきり大きな笑顔を見せた