『距離感』Ⅱ (ページ41)

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海斗side

まさか俺が北海道に就職するなんて
誰も思っていなかっただろうな。

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元太も海人もめっちゃ驚いてたし。

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Aは...

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彼女に、自分からそれを伝えることは出来なかった

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元太に頼んだけど、アイツ忘れず言ってくれたかな

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もしかしたら海人が先に言ってるかもな

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「楽しかったなぁ」

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4人で過ごしたこの街を出るのは少し寂しい

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だけど、これからもあの2人が幸せそうに笑っている姿を見続けるのは多分もう耐えられないから

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俺は弱い人間だから

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俺は北海道に逃げるんだ

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「海斗どうしよう、俺、Aのこと好きかも」

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中学のときだったかな

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元太にそう言われた時、俺は息が止まりそうになった

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「この関係壊したくないし、でも好きって気持ちなんて止められないし、海斗俺どうしたらいいかな」

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そう顔を歪めながら、でもどこか嬉しそうに話す元太に

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俺の気持ちを明かすことなんてできなかった

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「いつでも話くらいは聞いてやるからな」

「うわー、海斗まじありがと！」

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俺の気持ちはどうにかして消せばいい

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元太を応援するんだ

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そう決めたけど、正直苦しくて堪らなかった