『距離感』Ⅱ (ページ4)

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「あーこの先生の授業は取った方がいいよ」

「これはまじ簡単に単位とれるから受けるべき！」

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ご飯を食べながら、海斗は私に1年の授業について色々教えてくれた

おかげで履修登録もあっという間に決まり、
海斗オススメのランチメニューを頬張った

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「あれ、海斗？」

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そんな時、突然聞こえてきた知らない女の人の声

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「おお、ユカじゃん」

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人見知りの海斗が呼び捨てで女の人を呼ぶところなんて今まで見た事なくて

何だか胸騒ぎがする

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「この子は？海斗彼女いたっけ？」

「違う違う！俺の幼馴染みなの」

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海斗に紹介され、初めまして、と控えめに挨拶をすると

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ユカと呼ばれていたこの先輩は

「初めまして！」

と、異性の私でもキュンキュンしてしまうほどの可愛らしい笑顔をみせる

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背も小さくて、私服もオシャレで
ザ・モテ大学生、って感じ

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その後ユカ先輩は、2年生の科目の話や課題の話をし始めて

そんなユカ先輩にうんうん、って相槌を打ちながら話す海斗を私は何だか見たくなくて

私は下を向いたまま残りのおかずを平らげた

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「海斗ありがとね！じゃあまた明日！」

「おう、またな！」

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どれくらい時間が経っただろう、
用が済んだであろう先輩は

私にも可愛らしくヒラヒラと手を振ると、一緒に来ていた友達の元へ戻っていった

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「Aごめんな、放ったらかしにして」

『んーん、大丈夫だよ』

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あの人誰？どういう関係？

私のこと彼女と勘違いしたってことは付き合ってるわけではなさそうだけど...

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なんて聞きたいことはたくさんあったけど
ただの幼馴染みがここまで聞くのも図々しいかな、なんて思ってそんな言葉は飲み込んだ

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「じゃあ帰るか！今日は俺の奢りな！」

『やった！海斗ありがと！』

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こうして、大学生活1日目はあっという間に終わりを告げた