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そのまま受けた不人気のこの講義は、まぁいつもいつもつまらなくて
欠伸を噛み殺しながら黙って板書を取っていれば、
「今日は早いけどここまで」
なんて教授の声に、よっしゃー！って素直な学生たち
「らっきーだね」
『ほんと、私寝そうだった』
俺もー、なんて言ってる颯太くんは、多分、ちょっと寝てたよなーって、途中こっそり横目で伺った颯太くんを思い出せば自然と上がる口角
それを隠すように開いたスマホに示された通知を開けば、あじくんからの連絡で
『あ、あじくんたち早く講義終わったから久しぶりにカフェ行こうって』
「ふーん？」
『先行ってるから終わったら連絡してって来てるから、ちょっと電話するね』
そう言って、立ち上がろうとした瞬間、スマホを持った手が引っ張られて硬い椅子に逆戻り
ビックリして顔を向ければ、2人っきりの時にしか見せない不敵な笑みを浮かべてて、
心臓が煩く鳴った
「...ね、俺この前いい場所見つけたの、」
『え、？』
「行こ？」
自分のと、私のカバンを2つ肩にかけた彼は、反対の手で私の手を掴んで歩き出した
SNSにあの子の写真や動画をたまに上げている彼だから、あの子の存在を知ってる人も多少なりとも居るわけで
誰かに見られたらどうしよう、
そう思うのに、彼の体温を振り払うことが出来なくて
人気のない3階の端の方、何の表記もされていないその部屋を雑に開けた彼はそのまま私を部屋に引っ張ると、
片手間に扉を閉めながら、唇を重ねた
『っ、...そーたくん...？』
「今日はもうコンビニは口実に使えないしー、」
「......さっき俺のことさけたバツ、...ね？」
その、たった1文字に私は逆らうことなんか出来なくて、近付く彼のシャツの裾を掴んで黙って目を閉じる
そのまま再び重なった唇の隙間から漏れる吐息と
バサッ、と机に置かれたはずのトートバッグから落ちる教科書の音
普段交わらないはずの2つの音が重なる異空間
初めて大学で犯した、何度目かもわからない罪＿＿＿
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ucst0307(プロフ) - きいさん» 完結おめでとうございます！めちゃくちゃ面白かったです😭何度も読み返します！！ (2021年12月22日 0時) (
レス) id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
きい(プロフ) - ucst0307さん» お返事大変遅くなってしまいすいません🙇♂️とても嬉しいお言葉ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけていたら嬉しいです(^ ^) (2021年12月19日 16時) (レス) id: 5fec2377c4 (このIDを非表示/違反報告)
ucst0307(プロフ) - コメント失礼します。今一番楽しみにしている作品です！^ ^これからも楽しみに更新待っております♪ (2021年11月15日 0時) (レス) @page39 id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きい
| 作成日時：2021年9月25日 0時
