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＿＿＿aji
"あじ、オレ最低なことをしてしまった"
湧からそう連絡が来たのは20分ほど前の話
明後日から始まる試験勉強を昨日進まなかった分必死にやっていたのだけど、仲間からそんな連絡が来たら話を聞く以外の選択肢はなかった
家に響くインターフォン
1階から母親のあら湧くん久しぶりね〜！なんて声が聞こえて、すぐ階段を上る音
「......よっ、」
「ん、どーぞ」
難しい顔をしたままの湧はベッドの前に座ると、何かを考えるようにただ一点を見つめていて
おれはただ、湧が話し始めるのを待った
「......オレさ、Aに告った」
「...それはまた急だね」
湧の想いは知ってた
小さい頃は普通に仲の良い幼馴染みだったけど、高校に入って自分の気持ちが変わった
大切なことには変わりないけど、特別な感情が加わった、と
「...あじはさ、どこまで知ってる、？」
「え？なにが？」
「アイツのこと、......アイツらのこと、」
湧はきっと、2つの何かを知ったんだろう
Aちゃんについてのこと、そしてAちゃんと他の誰かの "関係" についてのこと
「...多分おれが知ってるのは、Aちゃんがうっちーのこと好きだったってことくらい、かな」
このおれの回答が、前者のことか後者のことか、はたまた全く関係のないことなのかはわからないけど
湧はまた何かを思い出すように眉を顰めるから
きっと、どちらかに関係するのだろう
「.....アイツ、あの日の怪我の傷跡、まだ残ってた」
「え、あの日って...中学の時の、？」
衝撃だった
確かに、あれは酷い怪我だった
あの日倉庫の外から彼女を見つけたとき、真っ先に目に入ったそれは痛々しいなんて言葉じゃ足りないくらいで
あの女子たちがいつもAちゃんに冷たい視線を送ってたの知ってたし、湧がその女子を振った話も聞いていたから
おれがもっと早く気付いていれば、なんてどうにもならない事をあとから悔やんだ
「それでオレ、責任取るからって......女子だし、あんな傷身体に付けさせて......」
Aちゃんは、湧は何も悪くないと言うけど
湧はその言葉に納得してないだろうな、とは思っていたしきっとおれも湧の立場なら同じことを言うだろう
でも、優しいAちゃんはそんなこと望んでない
目を潤ませる湧の気持ちが、痛いほどわかった
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ucst0307(プロフ) - きいさん» 完結おめでとうございます！めちゃくちゃ面白かったです😭何度も読み返します！！ (2021年12月22日 0時) (
レス) id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
きい(プロフ) - ucst0307さん» お返事大変遅くなってしまいすいません🙇♂️とても嬉しいお言葉ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけていたら嬉しいです(^ ^) (2021年12月19日 16時) (レス) id: 5fec2377c4 (このIDを非表示/違反報告)
ucst0307(プロフ) - コメント失礼します。今一番楽しみにしている作品です！^ ^これからも楽しみに更新待っております♪ (2021年11月15日 0時) (レス) @page39 id: f62ccc5a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きい
| 作成日時：2021年9月25日 0時
