思えば想うほど念う Ⅱ (ページ26)

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「どうも！」

「「「少年忍者でーす！」」」

いつものリハ室で、たくさんのカメラに囲まれる

「今日は英語で連続ゲームをやります！」

「ペルシャ語はダメなんですかー？」

「ダメです！」

どっと笑いが起こるそこはどんな現場より楽しくて居心地が良い

「自信はありますか？」

「アイシンク！ヒーイズイェス！」

ボケてるあの子も、突っ込んでるその子も
ずっと笑ってる隣の彼も

全員仲間であり、ライバルでもある

特殊な環境に身を置く私たちだけど
先のことなんか誰一人分かんなくて

ただ目の前の今を必死に生きるしかない

それでもさ

「はいはい！ここでイチャついてる人たちがいます！」

「おい颯太使えないからチクんなって！」

『そうだそうだ！』

「だったらバレないようにやってくれます？！」

「『ごめんなさい』」

こうやって、笑い合える日々が少しでも長く続けばいいって

今はそれが1番の私の願い

「Aのせいで怒られたじゃん」

『いや湧が勝手に手繋いできたんじゃん！』

「もう夫婦喧嘩やめて～」

私の1番の理解者は、今も私たち2人の良き理解者で
一生モノの出会いだなって

〈今日は以上です〉

「「「お疲れ様です！」」」

早々に帰宅する者、動画を撮る者、仲良くお喋りする者

十人十色のこのグループで
アイドルとしてお仕事出来ること

本当に幸せに思う

「Aー帰るぞー」

『うん、みんなまた明日！』

お仕事をしてるときは今まで通り
アイドルとして、みんなの前で約束したそれ

タブーだと思ってた "想い" を快く許してくれたメンバーには本当に感謝しかない

『ただいまー』

一歩部屋に入れば、待ってましたと言わんばかりに抱き着いてくる彼の温もりは

今や私の日常で、幸せの証

「今日は何作ってくれんの？」

『んー、久しぶりにオムライスはどう？』

「おっ、いいね！ふわとろのやつがいい！」

可愛いリクエストに、思わずこぼれる笑み

「でも、ご飯より先に...ね？」

私たちの幸せって何だろうって
たくさん考えてきた

お仕事を頂けること、ファンの方を笑顔にすること
アイドルとして、この上ない幸せ

「A...好きだよ、」

『......私も、好き...』

こうやって "想い" が通じることもやっぱり幸せだって

ずっと隣にいた彼を

思えば想うほど

そう、強く念うんだ

＿＿＿end