思えば想うほど念う Ⅱ (ページ22)

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▽ ページ22

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メンバーの優しさに温かくなる心を感じていれば、突然頭に軽い衝撃が走って

振り向けば私の一番の理解者

『翔馬、何すんの』

「オレに隠し事した罰だよ」

いつも何でも話してくれるくせに、こういう時だけ黙ってるんだから

小さくため息をついた翔馬は、まぁでも、その役割ももう終わりかぁ、って

左手に感じた温もりに顔を向ければ、その役割は俺が引き継ぐわって

繋がれたそこを見て微笑む翔馬は良かったね、って目を細めた

『うん...翔馬のお陰だよ、』

「だよね、オレのお陰」

翔馬らしいその返答に思わず笑みが溢れる

翔馬が居なかったら、私どうなっちゃってただろうって
想像するだけでちょっと怖いもん

それくらい、大きすぎた存在

「幸せになって」

『...うん、ありがとう』

「あー！Aちゃんと湧くんイチャイチャしてるんだけど！！」

そんな温かい雰囲気をぶち壊す悠仁の声に、いつもの事やんなんて突っ込む光成とか、ラブラブじゃないですか！なんて茶々をいれるななせとか

ニコニコ顔の年下組も

湧や私の肩をツンツンとする年上組も

続々と私たちを囲むように集まるメンバーたちに、今までもこうやって守ってもらってたんだなぁって

私って、元からずっと幸せだったんじゃんって

「2人付き合うんですか？」

竜生の大きな声が響いて、再び私たちに集まる視線

『...私たち付き合うの？』

「え、逆に付き合わねーの？」

『だって、付き合ってって言われてないし』

確かに...なんて小さく呟いた湧に
湧何やってんの！早く言っちゃえよ！ってガヤを入れるわたと黒ちゃん

「だー！うるせぇ！」

耳を真っ赤にした湧が、体ごとこっちを向くから
同じように向かい合う

「ぜってぇ幸せにするから、俺と付き合ってください」

『...うん、お願いします』

昨日の土砂降りが嘘のように広がる快晴

射し込んだ光が、私たち2人を祝福するようだった