公安ですが、同居している上司に恋をしました【降谷零】

黒の頭脳 vol.5 ページ6

『バーボン、戻ってきてください。キャンティとコルンはジンの車へ。私はこのまま地下駐車場に居ますので、ジンは表口、ウォッカは裏口を固めておいてください。』


相変わらず返事はウォッカとキャンティの2人のみ。
バーボンのカメラ映像が消えたので了解の意味だろう。
ベルモットとといい、映像で返事をするのはどうかと思う。


“今すぐここからお逃げ下さい……会長、狙われてますわ”


ベルモットの甘い声が聞こえる。
これで対象は地下駐車場にやって来るだろう。
この後の彼のスケジュールは＿＿＿




｢戻りました。｣


『はい。おかえりなさい。』


“マリブ、この後はどうする”


『奴は20時まで予定がないので、恐らく会社に戻るかと。私達は奴を追跡します。』


ジンとウォッカのどちらかも追跡に回し、もう片方は会社に向かわせ、ベルモットはどうするか……
今日の運転手はこちら側の人間だ。
今の時間は……17時か。


《18時からベルツリータワーでショーがあるので、水都タワー付近で休憩を取らせてください。その後予定通り会食で問題ないでしょう。》


会長はこの件を知らない。
知っているのはその秘書とボディガードのみだ。
情報が筒抜けなのを組織に悟られない為だが、どうにも動きにくいものがある。


｢対象、車に乗り込みました。米花方面に出るようです。｣


『裏口なのでウォッカですね。私たちと共に追跡を。ジンは会社の方に先回りしましょう。ベルモットは……少し離れて追跡をお願いします。』


｢出しますよ。｣


なんとか会食場までたどり着ければ、後は会員制の個室。手の出しようがない。
残り3時間か。
もってくれよ＿＿＿＿＿＿

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