招かれた恋人 vol.4 ページ41
･
｢え？苗字呼びなの？｣
つい、いつもの癖で降谷さんと呼んでしまった。
ポアロを訪れる時はちゃんと安室さん、と呼び分けが出来ているのに。
実家だからつい気が緩んでいるらしい。
｢A、ここは職場じゃないんだから。｣
『………ごめん、つい癖で降谷さんって呼んじゃった。』
｢零さんとA姉って同じ会社なんだ。｣
降谷さんの機転で誤魔化せたらしい。
間違ったことは言っていないので、セーフだろう。
私たちはそのまま逃げるようにキッチンへと向かった。
｢お前な、それでも潜入捜査官か？｣
『すみません。』
｢ほら、名前で呼ぶ練習してみろ。｣
『いや、それはちょっと恥ずかし＿＿＿＿』
降谷さんから無言の圧力をかけられる。
これ、言わないとどうにも出来ない空気だ。
『れ、零さん………』
｢さん付けだと少し距離が遠く感じるな。｣
『…………零くん。』
｢まあ、それでいいか。ほらもう一回。｣
『遊んでますよね！？』
1回は素直に呼んでやるが、流石に2回目は騙されないぞ。
降谷さんはバレたか、と言うと先にキッチンへと足を進めてしまう。
私は不服ながらも、その背中を追いかけた。
『ほら、野菜も食べなさい？』
｢俺ピーマン嫌い。｣
帰省するといつも世話を焼いてしまう。
私の上には3人の兄姉がいたが、それ以外は全員年下なので、どちらかと言えば姉ポジションだ。
｢ピーマンは茹でて冷凍しておくと、青臭さと苦味が緩和されるんです。それから、油と絡ませても食べやすくなりますよ。｣
｢あなた、料理するのね。Aは家事が全く出来ない子だから料理してくれる人が彼氏さんでよかったよ。｣
『ちょっとママ、洗濯くらいは出来るからね。』
｢A姉は料理はまずいし、掃除も出来ないもんね。｣
たしかに私の料理は、焦げたカレーを作ったり、砂糖と塩を間違えたり、煮物の味のバランスが壊滅的だったりする。
全員から二度とキッチンに立たないでくれと言われてしまった。
｢零さん、A姉と一緒に暮らしてくれてありがとう。｣
｢A姉がどんなに無能でも見捨てないでね。｣
コイツら。
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雪月(プロフ) - クロコクさん» 指輪ありますか！情報ありがとうございます！過去編は回想のつもりで書いてるので本名バレてないです！家族の件は、まあいっかなって！色々と目をつけていただきありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2022年6月20日 2時) (
レス) @page49 id: ffbd885888 (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - 家庭教師の所で夢主本名バラしちゃってない？気のせい？ (2022年6月19日 23時) (レス) @page46 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - 降谷さんの名前知ってる人少ないのに、家族に名前教えちゃって、いいのかな… (2022年6月19日 23時) (レス) @page39 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - 間違えた、ビックジェルで指輪はたまに出るのでありだと思います (2022年6月19日 23時) (レス) @page29 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - ビックジェルで宝石はたまに出てるのでありだと思います (2022年6月19日 23時) (レス) @page28 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさ | 作者ホームページ：
作成日時：2022年5月5日 21時
