公安ですが、同居している上司に恋をしました【降谷零】

キザなマジシャン vol.2 ページ25

私は二人の間を離れ、私は壁にもたれかかって暇そうにしているコナンくんの横に座った。


『ねぇコナンくん、怪盗キッドってどんな奴なの？』


｢うーん。世紀末の大泥棒って言われてるけど、盗んだ宝石は最後にみんな返しちゃうんだ。だから目的が見えないんだけど…………確かに盗みの腕は一級品だよ。｣


『コナンくんがそう言うなら、凄い人なんだろうね。』


コナンくんはキッドキラーと呼ばれていて、いつも怪盗キッドをギリギリまで追い詰めているらしい。
全く、この子は本当に何者なんだ？
と言うか少年に先を越されて大丈夫なのか、捜査二課は。


｢まあ、公安のお姉さんがいれば百人力だね。｣


『きっと公安のお兄さんなら千人力だと思うんだけどな。』


本当に、どうして私なのか。
私は身体能力は警察の中でも中の中だし、エリートコースで警察大学校に入校したものの、射撃や柔道の成績は本当に普通だった。

正直、ドアを蹴破ったのも火事場の馬鹿力では？と思っている。
とはいえ、受けてしまった任務はやり切るしかない。
公安として犯罪を見過ごすのは気分が良くないしな。


『キッドキラー様の援護も期待してるからね。』


｢はは、がんばるね。｣










ということで、鈴木次郎吉主催の展覧会にその他の美術品と、キッドが狙う宝石が展示されている訳だが＿＿＿＿＿＿



｢これじゃない？キッドが狙う宝石！｣


｢モデルの人綺麗だね。｣


｢うわ、美人に宝石はやっぱ映えるな。｣


とっても恥ずかしいんですが。
展覧会は11時から開始していて、13時に1時間の休憩を挟み、19時にキッドが盗みに来るまで私はずっと展示モデル役だ。
モデルらしく、とラベンダーカラーのワンピースまで着せられた。

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