本庁の公安恋物語 vol.5 ページ13
水都ホテルのアフタヌーンティーは現在桜フェアだ。
4月後半ということもあり、既に桜は散ってしまっているが、未だに桜のイベントをしている店は少なくない。
私は目玉メニューのポスターが並ぶエレベーターを降り、最上階のレストランへ到着した。
「いらっしゃいませ。一名様ですか?」
『荒戸で予約していたのですが、連れが先に中にいるかと。』
「荒戸様ですね。お待ちしておりました。」
そう言って案内されたのは都内が一望できる窓際の席。
いかにもベルモットの好きそうな席だな。
『お待たせしました。』
「待ってないわ。」
『と言いつつ、既にケーキは食べてるんですね……』
ベルモットは小さなケーキが沢山並ぶ、ケーキプレートを楽しんでいた。
『アイスコーヒーと、いちごのパンケーキを。』
「かしこまりました。」
エレベーターでポスターを見た時からこのパンケーキに目をつけていた。
この時期はどこもいちごのスイーツが出回っていて幸せだ。
「貴方、相変わらずストロベリーが好きね。」
『昔から好物です。美味しいでしょう?』
「コードネーム、レオナルドに変えてもらったら?」
レオナルドはいちごのジュースとスパークリングワインのカクテルだ。
私はその冗談に愛想笑いで返す。
案外マリブも気に入ってるんだけどな。
『それで?私を呼びつけた理由からお聞きしましょうか。』
「…………少し雑談してから、と思っていたのだけれど。そんなに聞きたいなら仕方ないわね。」
もったいぶられても困る。
私だって暇ではないし、ノックの疑いがかけられているのではと気が気でないのだ。
要件から聞かないと満足にスイーツも楽しめない。
ベルモットはアールグレイを一口飲んで、口を開いた。
「貴方とバーボンって、付き合ってるの?」
この話何回目だっけ。
私達はそんなに付き合っているように見えるのだろうか。
もしかして私達は付き合っているのか?
こうも周りから言われてしまうと、些か不安にまでなってきたな。
本庁の公安恋物語 vol.6→←本庁の公安恋物語 vol.4
736人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪月(プロフ) - クロコクさん» 指輪ありますか!情報ありがとうございます!過去編は回想のつもりで書いてるので本名バレてないです!家族の件は、まあいっかなって!色々と目をつけていただきありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2022年6月20日 2時) (レス) @page49 id: ffbd885888 (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - 家庭教師の所で夢主本名バラしちゃってない?気のせい? (2022年6月19日 23時) (レス) @page46 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - 降谷さんの名前知ってる人少ないのに、家族に名前教えちゃって、いいのかな… (2022年6月19日 23時) (レス) @page39 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - 間違えた、ビックジェルで指輪はたまに出るのでありだと思います (2022年6月19日 23時) (レス) @page29 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
クロコク - ビックジェルで宝石はたまに出てるのでありだと思います (2022年6月19日 23時) (レス) @page28 id: 3f3443590f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:うさ | 作者ホームページ:
作成日時:2022年5月5日 21時