第33Ｑ：願わくば ページ7
『ﾊｧﾊｧﾊｧ…
藤宮さん、マジ えげつねぇ。
…試合前なのに』
藤宮の宣言通り、
通常の2倍のアップを強いられたAは、
死にそうになりながら、
会場の廊下でミネラルウォーターを飲んでいた。
今、この時間は彼に与えられた つかの間の
休息だ。
｢おお、菅原の橙野やん、久しぶりやなぁ｣
『…今吉さん。』
�狄�原の�瓩魘�調して声をかけてきた今吉は、
自分の誘いを蹴った Aへの嫌味だろう
『なんすか、ていうか試合中ですよね。』
｢まぁな。ハーフタイムやし、小便したなってな。｣
『あっそう。』
｢なんや、自分つめたいのぅ。
そんなにわしが嫌いか｣
『…』
嫌い…ではなかった。
少なくとも彼の中では 桐皇を素直にえらばなかったことに 申し訳なさすら残ってる。
荒ぶってた自分に声をかけてくれた数少ない人物だったからだ。
ただ…
『見透かされたくないだけっすよ。
俺も第3Ｑから見ますから。楽しみにしてますよ。色々と。じゃあ』
そういうと、Aは 観客席の方へと向かった。
｢ええチームを見つけたんやなぁ。
あいつも｣
＿＿＿『殺人者になりたくないでしょ？』
あんな虚ろな目をした少年が、
いまガムシャラにバスケをしている。
自分のことを見透かされてもいいと思える友人に出会えた。
自分では叶えてあげられなかったソレを
叶えさせたチームに、今吉は少しの興味を持った。
｢んまぁ、戦うとしたら
まずは目先の試合に勝たなあかんな。｣
今吉は、Aのチームと、菅原と 戦う
その日を想像してはニヤリと笑って、
桐皇の控え室へと戻っていった。
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漣(プロフ) - SEIさん» いえいえ！こちらこそ、素晴らしい作品をありがとうございました！ (2022年2月19日 3時) (
レス) id: 8541a4cbcd (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - 漣さん» 長編の一気読み！！最後まで愛読していただき、ありがとうございます！楽しんでいただけたなら光栄です！ (2022年2月19日 2時) (レス) id: fb017ffbce (このIDを非表示/違反報告)
漣(プロフ) - 今読み終わったのですが、一気読みしました！すごく楽しい、そして素敵な作品でした。ありがとうございました！ (2022年2月19日 1時) (レス) @page50 id: 8541a4cbcd (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても素敵なお話をありがとうございました！！ (2020年3月7日 13時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - EMIKOさん» いえいえ！設定のとこにアバウトに書き込んできますね (2020年2月19日 23時) (レス) id: fb017ffbce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無瀬。 | 作成日時：2019年12月3日 14時
