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『ねぇ、緑谷くん。最後に1つだけいいかな』
緑谷｢なに｣
『どうして ヒーロー になったの？』
無個性で何も持たなかったはずの君が
それでも諦めなかったその夢。
ヒーローを嫌いになってもおかしくなかった君が
まっすぐ叶えに走ったその願い。
緑谷「……僕は…」
＿＿＿「どんなに困っている人でも笑顔で救けるんだよ」
かつて憧れたオールマイトのその姿。
そして、今 その夢を追いながら見つけた想い
『そっか……救えるといいね』
優しくふと微笑むAに思わず頬が緩む。
緑谷｢うん。君も一緒に｣
『ふふ、ありがとう』
優しい空気で満たされる空間。
ただ1人、たった1人。
その違和感に気づいたのは＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ダメだ！Aちゃん!!!!!!!」
『そーゆーとこだよ、緑谷くん』
ﾎﾞﾜｧｧｧｧ
ホークスが駆けだした瞬間溢れ出す蒼い炎。
「なに？」
「荼毘か！？」
エンデヴァー「……ｯ」
荼毘が託してくれた圧縮した炎。
彼女が縋るのはヒーローじゃない＿＿＿＿＿＿＿＿＿
メラメラと滾るその炎の中で歪に笑うAを見る
『大丈夫、私はもう困ってない。
今なら普通に生きられるから、大丈夫だよ。』
違う、そんなのは嘘だ
だって君は笑ってないのに＿＿＿＿＿＿＿＿。
『ほら、ヒーロー。
困ってる人を助けなよ』
広がる炎、その中で
緑谷「Aさん！！！！」
ホークス「Aちゃん！！！！！」
伸ばした手は同時。
けれどそこに彼女の姿はなくなっていた。
「うわぁぁ、火がｯ」
｢だ、誰か！！｣
「ｯ!!!!!」
身体は勝手に動いてしまう。
助けを求める人の声を聞いて。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿だって、彼らはヒーローだから。
ねぇ、Aちゃん。
俺は君が「助けて」ってただそう言ってくれれば今すぐにでも駆けつけられる最速の男。
でも、求めてくれないと、伸ばしてくれないと助けられん。お願いだから笑って誤魔化さんで。
痛いのも苦しいのも全部、見といてやるけん。
なして＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
緑谷「ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ」
彼の絶望が孤独な空に木霊した。
『私は、ヒーローなんか大嫌い』
個性を前提としたヒーロー社会
歪んだ価値観に基づいた作られた異質な世界
素敵な個性で人を救う彼らはヒーローで
その世界からはじき出された私は＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。
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SEI(プロフ) - ナナシさんさん» はじめましてコメントありがとうございます！是非是非楽しんで読んでいただければ幸いです (8月19日 1時) (
レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
ナナシさん - 初めまして！凄く面白かったです！これからI want to be a Hero.やPlease give it back____.も読みに行きます！これからも頑張ってください！ (8月18日 21時) (レス) @page43 id: 84422b431c (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - サエさん» コメントありがとうございます！私宛ですかね？？ヒーローという光があればその分影も絶対にあると思っているので、そういう風に読んでいただけて光栄です！ご愛読ありがとうございました！！ (7月29日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
サエ(プロフ) - 今回Rioさんの作品を読んで理不尽な社会での主人公がどう思っていたのかが文字だけでも伝わって思わず泣いてしまいました。まだとても良かったと伝えたいところが沢山ありますが、一つ言えるとするならとっっっても面白かったです！ありがとうございました。 (7月28日 22時) (レス) id: 42efebf64e (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - RIOさん» Rioさん、はじめまして！コメントありがとうございます！そう言って貰えて光栄です、最後までありがとうございました (7月14日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SEI | 作成日時：2023年6月29日 23時
