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_ドゴン
街の中で大きな破壊音が轟く
無法地帯と化した日本で、大勢が避難を始めた
こんな街の中を歩くのは敵とヒーローと
1部の意思の固い市民______。
_ザァァァァ
そんな街を見下ろすように高いビルの屋上から
時の流れを見つめていた
『…ほんと、カッコイイ。緑谷くん』
視界のその先、戦う黒いヒーローは
いくつもの個性を掛け合わせて戦っている
『いいなぁ…………。』
きっと、世間に必要なのはこういう強い人間で
私はソコに存在できない。
壊れた世界の中にいても、その事実だけは変わらない。
__『来世はマシな個性になることを祈っての
わんちゃんダイブ、かな?』
高い空から羽ばたけばここから真っ逆さま。
まるで死の淵を見下ろすようにさえもみえた
「刻……Aさん……ッ」
『……』
振り向けばソコにいたのはよく知る彼
「嫌な予感を感知した。
上に来たら君がいた。
何をするつもりだったの?Aさん」
ピリついた空気が屋上を支配する
『そうだねぇ。敵だから、殺しの計画でもたててたとこかなぁ』
「…ッ!!!」
『緑谷くんはヒーローだから、そんな私を止めなきゃいけない。けど、私は止まらないから
殺さないといけない。違う?』
緑谷「君を殺さず、捕まえる!」
『なーんてね、冗談!
わたしいま 武器ないし、立派な個性の緑谷くんには勝てそうにないもん』
彼女はいつも笑ってそういう。
__「父親みてぇなパワーのある個性じゃなかったンだと。テメェみてぇなポンコツ扱いだ」
君の悲しみの始まりをいつも笑顔で話すんだ
緑谷「なんで……」
『私はね、緑谷くんならわかってくれるって思ってたんだよ、本当に。
爆豪君に虐げられてる無個性の君なら分かり合えるって。個性が全ての残酷な世界でただ1人
私と一緒に堕ちてくれるってそう思ってた。』
でも違った_____
彼はずっとずっと前を見て進んで
気づけばはるか先に行ってしまって
『分かり合えないから 君はヒーローで私は敵。それは一生変わらない』
緑谷「確かに分からないよ。君がどうして敵になったのか。どうしてそんな酷いことが出来るのか…。でも、その悲しみを放ってはおけない」
『逞しいねぇ』
だから、嫌いだ_____
どんなにヒーローぶったって
この世に本物の英雄はいない。
_ビュン
黒鞭がAの身体を縛り上げる
緑谷「だから君のことを知りたいんじゃないか」
その目は苦しいほどにまっすぐ
そして鋭くAを捉えていた
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SEI(プロフ) - ナナシさんさん» はじめましてコメントありがとうございます!是非是非楽しんで読んでいただければ幸いです (8月19日 1時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
ナナシさん - 初めまして!凄く面白かったです!これからI want to be a Hero.やPlease give it back____.も読みに行きます!これからも頑張ってください! (8月18日 21時) (レス) @page43 id: 84422b431c (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - サエさん» コメントありがとうございます!私宛ですかね??ヒーローという光があればその分影も絶対にあると思っているので、そういう風に読んでいただけて光栄です!ご愛読ありがとうございました!! (7月29日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
サエ(プロフ) - 今回Rioさんの作品を読んで理不尽な社会での主人公がどう思っていたのかが文字だけでも伝わって思わず泣いてしまいました。まだとても良かったと伝えたいところが沢山ありますが、一つ言えるとするならとっっっても面白かったです!ありがとうございました。 (7月28日 22時) (レス) id: 42efebf64e (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - RIOさん» Rioさん、はじめまして!コメントありがとうございます!そう言って貰えて光栄です、最後までありがとうございました (7月14日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SEI | 作成日時:2023年6月29日 23時