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トゥワイス｢Aちゃん……｣
血に塗れたその手をとる
＿＿『こうやってね、手を繋いでる間は
私と皆が一緒になれるんだ』
あぁ、いつも彼女はこんなふうに
手を握って貰おうとしていたなぁなんて
こんな彼女の純真さをヒーローは奪っていく。
トゥワイス｢ごめんなぁ、Aちゃん……｣
荼毘「トゥワイス、お前は何も悪くない
悪いのはいつだってヒーローだ。そうだろ」
＿ﾎﾞﾜｧｧｧｧ
ホークスを踏み潰すと同時に放たれる炎
全てを燃やし尽くしたはずだった
荼毘「嘘だろ！」
彼は倒れてるトゥワイスとAを引っ張り避けていた
荼毘｢でもまぁ、武器がだいぶ減っちまったなぁ｣
その背中はとても小さくて
ホークス「仲間も燃えるとこだったぞ」
荼毘「大丈夫。ヒーローってのはとっさに人命救助しちまうもんだ。それに、てめぇはAを捨てられねぇ。
助けたくて助けたくて仕方がねぇよなぁ？」
ホークス「皮肉が冴えてるねぇ……。
俺が裏切るのが分かってるような勢いだったけど、もしかしてバレてた？」
荼毘「バレるも何も、はなからなにも信じちゃいねぇ
『……ｯ、荼、毘…?』
薄らみえる青い光にAは懸命に手を伸ばす
｢……Aちゃん｣
荼毘｢残念だなぁ、ホークス。｣
荼毘の顔がパッと明るくなる
荼毘｢お目覚めか？A。ひでぇよなぁ？
健気に信じたヤツにここまでされてよｫ
ヒーローってのはお前を護っちゃくれねぇ｣
ホークス｢Aちゃん、俺はｯ……｣
『いいんだよ、ホークス。』
見上げるその瞳は黒く
『ヒーローは、正しいことをしただけだから』
炎の個性とホークスの燃えた羽。状況は最悪
しかも狭所ときた。逃げ場はあまりない。
荼毘がAをここまで運んできたのはわざとだ
俺がAに弱いのを知っているから。
『終わりにしよう、ホークス』
Aは、見たこともないほど優しい笑みで
残酷なほど暖かいその手で、ホークスの手を握る
ホークス「A、離せｯ!!」
『荼毘』
＿ﾎﾞﾜｧｧｧｧ
蒼い炎が焼き尽くす
迫り来るその蒼に彼女は微笑む
何度君を傷つければ君の気はすむのか
トゥワイス｢あっつ！つめた！Aちゃんは！？｣
荼毘｢あぁ、あいつは無事だろうよ
ホークスが必死に護ってるさ
暴れろ！皆が待ってるぜ｣
＿ﾄﾞｶｯ
ホークスは、Aを力いっぱい蹴り
部屋の隅へ投げ飛ばす
＿ﾊﾞｻｯ
謝るなら、そんな顔するなら、やめたらいいのに。
『ほんっと、ヒーローってかっこいい』
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SEI(プロフ) - ナナシさんさん» はじめましてコメントありがとうございます！是非是非楽しんで読んでいただければ幸いです (8月19日 1時) (
レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
ナナシさん - 初めまして！凄く面白かったです！これからI want to be a Hero.やPlease give it back____.も読みに行きます！これからも頑張ってください！ (8月18日 21時) (レス) @page43 id: 84422b431c (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - サエさん» コメントありがとうございます！私宛ですかね？？ヒーローという光があればその分影も絶対にあると思っているので、そういう風に読んでいただけて光栄です！ご愛読ありがとうございました！！ (7月29日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
サエ(プロフ) - 今回Rioさんの作品を読んで理不尽な社会での主人公がどう思っていたのかが文字だけでも伝わって思わず泣いてしまいました。まだとても良かったと伝えたいところが沢山ありますが、一つ言えるとするならとっっっても面白かったです！ありがとうございました。 (7月28日 22時) (レス) id: 42efebf64e (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - RIOさん» Rioさん、はじめまして！コメントありがとうございます！そう言って貰えて光栄です、最後までありがとうございました (7月14日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SEI | 作成日時：2023年6月29日 23時
