59 ページ12
｢……あの2人、いつもあぁなんですか？｣
｢ん？2人ってあれか？荼毘とAちゃんか？
仲良いよなぁ。気持ち悪ぃよ!｣
解放思想の勉強会を共にするホークスとトゥワイス
彼らの視線の先にいるのは、手を繋ぎベンチに座るAと荼毘。
｢まぁあれだな。Aちゃんはあれが通常運転みたいなとこあるぜ。死柄木ともあんな感じだし｣
ホークスは知っている。
彼女がそうしてるのは彼らだからだ＿＿＿＿＿＿
その視線の先、荼毘はくるくるとAの髪を弄んでいた
荼毘｢不細工な面だなぁ、A。考え事か？｣
『……』
＿＿＿＿｢誰にでも同じだけ注げるものは、愛情とはまた違う。｣
コンプレスのその言葉はきっと間違ってない。
けれど、Aの人生において 愛なんてなくて
空白の埋め方なんて知らないから、これしかなくて＿＿＿
『荼毘はさ、愛ってなんだと思う？』
正しいことが知りたかった。
答えを教えて欲しかった。
そのナニカに手を伸ばたくて
荼毘｢愛ねぇ……。聞く相手、間違ってね？｣
ぎゅっと繋がる手と手は、ゼロ距離に。
重なり合う唇に満たされていく体
絡み合うその視線はまっすぐAを向いていて
きっとこれが愛だった
＿＿＿「お父さん、俺も越えられるよ
ほら……こんなに強い炎が出せるようになったんだ」
彼らは知らないから
これを愛と呼ぶしかない。
ホークス｢……(趣味が悪すぎる)｣
こちらを見つめ、にやりと笑う荼毘はきっと確信犯
トゥワイス｢うわぁ、身内の見ると気まずいな
いいぞ！もっとやっちゃえよ！｣
ホークス｢……こういうのは、あんま見るもんじゃないんで。やめときましょう｣
彼らの世界からホークスは目を背ける。
こんなに近くにいるのに彼女が遠く感じる
トゥワイス｢そういや、ホークスもAちゃんと仲良いよな。なんで？｣
＿＿＿「…ニュースじゃなくて、なんか違うことしません？」
『……訓練？』
「……どうです？空、飛んでみません？」
『ね、ねぇ。落とさないでね、ホークス』
「俺をなんだと思ってんの」
『ホークスはヒーローでしょ』
「はは、間違いない」
あんなに伸ばしても結局取って貰えなかった
その手を荼毘は簡単に握る。
俺にはできないことを、ヒーローが叶えられなかったことを。敵なら簡単に＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ホークス｢……少し前からの知り合いなだけですよ。
ほんと、それだけ｣
ヒーローが暇を持て余す世界になったとして、
その時 彼女は笑えるのだろうか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 623人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
SEI(プロフ) - ナナシさんさん» はじめましてコメントありがとうございます！是非是非楽しんで読んでいただければ幸いです (8月19日 1時) (
レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
ナナシさん - 初めまして！凄く面白かったです！これからI want to be a Hero.やPlease give it back____.も読みに行きます！これからも頑張ってください！ (8月18日 21時) (レス) @page43 id: 84422b431c (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - サエさん» コメントありがとうございます！私宛ですかね？？ヒーローという光があればその分影も絶対にあると思っているので、そういう風に読んでいただけて光栄です！ご愛読ありがとうございました！！ (7月29日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
サエ(プロフ) - 今回Rioさんの作品を読んで理不尽な社会での主人公がどう思っていたのかが文字だけでも伝わって思わず泣いてしまいました。まだとても良かったと伝えたいところが沢山ありますが、一つ言えるとするならとっっっても面白かったです！ありがとうございました。 (7月28日 22時) (レス) id: 42efebf64e (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - RIOさん» Rioさん、はじめまして！コメントありがとうございます！そう言って貰えて光栄です、最後までありがとうございました (7月14日 0時) (レス) id: aa2a9e2f26 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：SEI | 作成日時：2023年6月29日 23時
