とある少女とチョコラート

ゲスコンビ、集合 ページ6

結論から言えば、私の傷はかなり酷いものらしい。

このまま何もしなければ、死んでいた可能性もあったとか…死ぬのは嫌だな。保護してもらえてよかった。

だが、まだ熱が引いたわけでも、危険がなくなった訳でもないので、今はベッドで横になっている。

今まで使っていたものとは比べ物にもならないほど柔らかく暖かなそれは、久しぶりに良い夢を見れそうだと思うくらいに心地いい。



……………何故か横に全身タイツの男がいるせいで、それも叶わない訳だが。


「こら、セッコ。その子から離れなさい」


「う、ぉ…で、でも、よぉ…チョコ、ラータ。こいつ、すごく、苦しそう…だい、じょうぶか？」


「大丈夫だ。さっき飲んだ薬が、そろそろ効いてる頃だしな、もうすぐ眠りにつく。……そんなに見ていたら、休まるものも休まらないだろう。だから、離れなさい」


「うぅ…わ、わかった、よ…」


どぷんと、硬い床から到底出るとは思えない音を立てて、男…セッコさん？は去った。


「ん…熱が引いてきたな、解熱剤が効きはじめたか」


額に触れる手が、ひんやりと感じる。それが心地よくて、すごく安心した気持ちになれる。

…あぁ、あったかいなぁ。


「おやすみ、ニカイドウ。次起きた時は、きっと楽になっている。ゆっくり休むといい…」


優しいその声を最後に、私の意識は底へと沈んだ。

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