歴史遡行軍と同居しています【刀剣乱舞】

歴史修正主義者24人目 ページ28

暖かな光で目が覚める


そこに彼の姿は無かった。

変わりに



白衣を着たおじいさんが一人。



『あ、あの…』

久しぶりに声を出したので
掠れてしまったが
起きた事に気付いてもらえたらしい。


「気分はどうだい…？痛いところは？」

『無いです…』

「良かった良かった。」

そう言ってにこにこしている老人
私は自身に傷一つ付いてないことに驚きを隠せなかった。
あんなに激しく血が飛んだのに
何故…？


『あの、傷…』

「あぁ、それか。直したよ
私は神力持ちでね、刀を直すのも
人間を直すのも得意なんだ。」

私はぽかんとしている。
いきなり刀の事を持ち出されて
何のことだかわからない。

話を聞くと
老人は政府お抱えのお医者様らしい。



「お前さんには悪い事をしたね

燭台切光忠…あれは政府が引き取ったから
もう奴に付きまとわれることは無い。
安心なさい。」

誤解だ。
みっちゃんはそんな事してない。

『違うんです。みっちゃんは
光忠はずっと一緒に居てくれて…それで、』

ぽんと頭を撫でられる

「分かっているよ。でも駄目なんだ
お前さんは人間で
彼は刀、叶わぬものはある。」

『刀…？
よく分からないですけど。
みっちゃんは…どうなるんですか…。』





「私には何もしてやれない。
恐らくあやつは壊されるだろう…
主のいない刀なんて何をしだすか分からない。政府は
不穏分子なんて直ぐに殺す…」


頭に衝撃が走る感覚がした。
頭が回らない
みっちゃんが死ぬ…？


政府とか、刀とか

私は何も知らなかった。

きっと優しい彼の事だから
巻き込むまいとしてくれたんだろう。




私だけが何も知らなくて


でも、
みっちゃんは1人で抱え込んでて




察してあげられなかった事とか
言ってくれなかった事への複雑な感情とか
色々募るけど


私のこれからする事はただ一つ。


お節介でも何でもいい。











『みっちゃんに会いたいです。
場所、知ってますか…？』








貴方を救いたい_______。

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