2話 [くじら] ページ4
時は飛ばして次の日の放課後
＿夏目side＿
おれは校舎の外で待機してたニャンコ先生と
少し前を歩く亜季に気付かれないよう付けていた
ニ「足取りに迷いがないな」
夏「そうだな…」
亜季を見ると丁度森の中へ入っていく
夏「森…？」
ニ「おい夏目！見失うんじゃないぞ！」
夏「あぁ、わかってる！」
ニャンコ先生の言った通り見失う前に急いで
亜季の入っていった森へ足を向けた
森の中は至って普通で、
導くようにただ1本の細道が出来ていた
ニ「！？気を付けろ夏目…微かに妖気を感じる」
夏「なら本当に…」
ニ「また厄介なモンを引き寄せおって……
夏目！あの小僧はどこだ！？」
夏「！！やばい、見失なった！」
ニャンコ先生の話しに気を取られていて
全く前を見ていなかった
とにかくこの道を進んでみるか
夏「行こう先生」
ニ「ﾆｬ!?お、おい夏目！わしを置いてくな！」
ある程度道を進んでいくと話し声が聴こえた
道の先が開けてるのを確認して道から外れ
茂みに身を隠し覗き見た
亜「＿＿！＿？」
？「＿＿？＿＿＿」
夏「？！ニャンコ先生あの子…！」
茂みの向こうには亜季と明らかに人間とは
思えない様子の子供が居た
ニ「っ…何故こんな人里に居る」
夏「やっぱりなにかあるのか？！」
ニ「ﾑﾑ…あやつは中級達のなかでも【死神】と
噂されている厄介者だと聴いたことがある……
ヒト1人暮らさぬ山に封印されている筈じゃ」
夏「亜季！！」
それを聴いておれは咄嗟に飛び出て行った
ニャンコ先生の声も無視して2人の間に立つ
亜「夏目っ？」
？「⁉ﾋﾄﾉｺ…！」
斑「夏目！下がれ！」
ニャンコ先生は斑になって亜季を庇って立つ
おれの前に来て光を放った
これで撃退出来たと思った
光が失せて前を見ると妖怪は平然と立っていた
？「ﾆｨｻ……ｱｷ？」
ニ「なっ？！き、効いてないのか！？」
夏「先生！」
妖怪がなにかを言いかけていたのが気になった
けどそれどころじゃなかった
ニャンコ先生を抱き上げると背後から声が掛かる
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