#熱中症 ページ41
.
冷たい、
その感覚で目が覚めた。
頭に首に脇の下。
あとは足の付け根。
どこかしこに氷嚢が置かれている私の身体。
ここはベットの上。
通い慣れたその場所だなんてすぐわかった。
シャァァッとカーテンレールの滑る音がする。
遮られていた光がが目に刺さって眩しい。
深「あっ、気がついた?」
カーテンが開き、そこに居たのは深澤先生ことふっかさん。
貴「はい、」
と、返事をすれば私に目線を合わせるようにしゃがみこむ。
深「気持ち悪くない?へーき?」
氷嚢をどけておでこを手のひらで触るふっかさん。
貴「大丈夫、です」
と言えば、そっか。とふっかさんは笑った。
深「……てか、水分補給ちゃんとしてた??水筒の中身全然減ってなかったぞ」
ふっかさんの手にあるのは私の水筒。
先生がそれを振ると、カラカラと氷の音とちゃぷんと水の音がした。
貴「ごめんなさい、うっかりしてました……」
深「こらっ!」
貴「いてっ」
ふっかさんのデコピンを食らって、私はおでこを押さえた。
深「熱中症だよ、コレ。ほんと、軽く済んで良かったね」
そうか、これが熱中症か。
さっきと打って変わって、優しい先生の手が私の頭を撫でた。
熱中症なんてなったこと無かったなぁ今まで。
あー、ほんと倒れる前が一番気分悪かったよ。
深「はぁ、ほんと良かったよ。すぐ運んでくれたからさ……、すぐ処置出来たし」
貴「えっ、運んでくれた……?」
たしかに、倒れるまでは覚えてるけど……。
でも、目が覚めた時には保健室にいたな。
そういえば周りに誰もいなかったし、一体誰が……。
178人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rose(プロフ) - 進路は将来の大事な分岐点ですもんね。更新される日を楽しみに待っています。体調にお気を付けてください。 (2020年8月16日 16時) (レス) id: 0f6e3a02e5 (このIDを非表示/違反報告)
snowmanの姫 - この話好きなので寂しいです…(泣)更新まってますね!作者さん、体調に気をつけて頑張ってください。私は待ってますのでいつでも戻ってきてください。 (2020年8月9日 11時) (レス) id: ed717fdd1f (このIDを非表示/違反報告)
Ichika.(プロフ) - みおさん» コメントありがとうございます!まさか泣いていただけるとは思ってもいなかったので嬉しい限りです。これからもよろしくお願い致します(^ ^) (2020年7月4日 19時) (レス) id: dd85b0ee19 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 更新、頑張ってください! 序盤で涙腺崩壊しました。 いい作品なので、これからも頑張ってください。 (2020年6月21日 22時) (レス) id: 06505e05a5 (このIDを非表示/違反報告)
Ichika.(プロフ) - さややさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(^^)学校が始まるとやはり毎日更新は難しくなると思うのでここぞとばかりに毎日更新しています!次回の更新もお楽しみに!これからもよろしくお願いします! (2020年5月21日 15時) (レス) id: dd85b0ee19 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Ichika. | 作成日時:2020年5月3日 23時