消えた少女は【完結】

1.バカ ページ2

『えーー私も家入と学校いたかったぁぁぁぁぁ』


「しょうが無い。私も瀬良より悟との方が…いや一緒か」


『待って何考えた？私より悟？こんなかわいい女の子と一緒なのに？』


「……」


『無言で鏡出すのやめてくれない？』








今日は久しぶりにAとの任務だ。

Aは私たちのことを名字で呼んでいる。


別に同級だし、気にしないから名前呼びでいいよって前に言ったけど…どうやらそれは彼女なりに考えてそうしてるらしい


けどそれは何処か一線を引かれているようで……









なんて思ったのは最初のうちだけだ。



とにかく馴れ馴れしいしうるさい。
プライバシーって分かる？デリカシーある？ってくらい寮の部屋はノックだけして返事聞かずに開けるし…自分の寮の部屋にも鍵かけてないし…プライバシーとかデリカシー以前に人として大丈夫なのか？ってたまになる






そんなAとは高専で初めてあった。


悟のようにお家柄とかではなく周りに見える人もおらず相談出来る相手が居なかったらしい



そんな彼女を見つけたのが私達の担任である夜蛾先生だったそうだ。


まぁ詳しくは知らないけれど





『しかもこんな山の中とかマジで最悪…』


「まぁはやく終われば早く帰れるよ」


『夏油だけで事足りるじゃん…私ひ弱な女の子なのに』


「瀬良がひ弱な女の子ならこの世の女は皆プランクトンより弱いじゃないか」


『その例えだと私ゴリラみたいになるからやめようか』








今からの任務も何処か子守りみたいな感覚が凄い…

確かに本人が言うように顔はいい。多分テレビに出ても違和感はない。


…けれど性格に難アリ。悟といいAといい実力は確かだから任務中はとても頼りになるけれど移動中や休憩中は…うん。

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