すれ違っただけなのに

指 ページ8

『ね、ちょママ！！この近くで殺人事件か孤独死かあった！？』

「…なに？急に……ママお鍋から離れられないけど…？」


『いや、ベルが指拾ってきてる…見る限りなんか結構古いやつ』

「……警察に連絡入れた方がいいかもしれないわね」





何のんびりカレー混ぜてるの…

いや、確かに離れると危ないけどさ


それよりも背中に怖気が…

『ママ！！！やばい！なんか今まで見てきたやつより変な感じがする』

「…そうね。ママも久しぶりに変な感じがするわ。多分その指は…A今すぐ家から離れるわよ！！」

『え、わかった！！』

「おばあちゃんが昔くれたお守りとベルを連れて今すぐ逃げなさい」


え？ママは？でもまじでやばい、気持ち悪くて吐きそう背中から足にかけてゾッと来るような感じ…



『ママは！？』

「大丈夫よ。ママも昔はこんなことよくあったから。」

ヨク？こんな事が？

てかなんか凄い…今までの幽霊ってキモイやつ多かったけど…しっかり人型のやつ…

「…あら〜もう見えないと思ってたけど呪力が強いのはうっすらとは見えるものね…」

『は？呪力？あいつえ〜とジュレイってやつ？』

「あや、知っていたの？ママは教えてないはずだけど…」

『あ、え〜と今日宗教勧誘された時その人が言ってたｯ…てそれよりも逃げるだけで大丈夫なの！？』

「もう電話したから…もうそろそろ来るはずよ」



『誰に！！』

あの空間でよく電話できたな！！

「それよりカレー途中で火を止めちゃったから味の保証ができないわね…」

『それどこじゃないよ…生きるか死ぬかレベルだよ』









「やっほ〜こんな事で僕が来る必要あったかな〜？」

「あらあら随分大きくなったわね」

「10年も経てば赤ん坊でも大きくなるさ」

『ねぇママの知り合い？』

「昔の、ね」

「わ〜Aちゃん僕のこと覚えてない？」

『…こんな不審者みたいな人記憶には……ｯてそういえばあいつは…』

「あぁあんなもの僕にかかれば瞬きするくらい簡単に祓えるよ」




…それよりあなたは誰ですか

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