すれ違っただけなのに

テレビ ページ6

「……本日ーー時〜〜のファミリーレストランライスでーー性別の確認できない〜〜が発見されました。」



え？あのファミレス？夏油さんと話してたけど喫茶店の中にあるテレビの方向振り向いたよね

「……おや、私たちが会ったファミレスじゃないか」

『やっぱりそうですよね…火事でもあったんでしょうか』

「…あれは呪いのせいだね」

『ん？』


やっぱ宗教勧誘だこれ焼死体って聞いたら火事でしょ


「それにAさんも見えているはずだよ。呪霊がね」


『え？』



ジュレイ？樹齢？寿齢？呪霊？

なにそれ
もしかして幽霊のこと？

え？私隠してたよ？

今だって夏油さんの後ろの席に見た目ベチャベチャの変なやついるけどすっごい無視してるんだよ？

『いや、私呪霊？なんて見えませんよ。全然霊感とかないし…』

「嘘はつかなくて大丈夫だよ。私も見える側の人間だからね」


『え、ほんとに？』

「もちろん。今私の後ろに1匹、、、まぁ人に害は加えていないだろうけど……君は祓えたりはしないのかな？」

『祓う？神社とかであるようなお祓いですか？』

「あぁ。そんな感じだね」

『いやいや無理ですよ。別にそういう血筋でもないですし…』

「おや、珍しいね、それじゃあ周りに見える人はいないんだね…」


『いや、私の母が前は見えていたらしいです。今は見えないらしいんですが…私も小さい頃から見えてたんじゃなくて中学の時かな…それくらいに初めて見たんです』

「先天的なものじゃなく後天的なものだって？それはまた珍しい…少し私と一緒に来てくれないか？」


すみません、知らない人には着いて行けません()
まぁこういう時はホラが1番()


『あ〜すみません…今日母の誕生日で早く帰らないと…』

ん？一瞬顔歪んだぞ

「そうなのかい？…じゃあ連絡先をおしえてくれないか？君とはまた会いたいからね」



『えっとレシートの裏しか書くものないんですけど……これです』


「ふふ、ありがとう後で追加しておくよ。それより…足止めしてしまった私が言うのもなんだけど電車あと3分で来るから急いだ方がいいかもしれないね」


『…あ！えっと…』

「珈琲はわたしが払うよ。君を足止めしてしまったからね」


『あ、ありがとうございます。では』



ちょっと小走りしたね()

電車には間に合ったけどよく良く考えればあの電話番号1個前の携帯だったかも

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