すれ違っただけなのに

お茶 ページ12

「そうだったんだね確かに百鬼家は聞いた事あるよ…確かちょっと前に唯一の跡継ぎが逃げたって」

『…多分私の祖母の事ですかね。駆け落ちしたって聞いてます』

「駆け落ちか…確かにおばあさんの時代の名家なら恋愛結婚よりお見合いとかの方が多いだろうからね…それよりも今から時間あるかい？」

『…また宗教勧誘ですか？』

「宗教…勧誘？」

『あ、いえ、えーと』

「ふふｯ私の事そんなふうに思っていたのかい？」

やっべぇ普通に声出てたっぽい。うん。ごめんそれは本当にすみませんね
でも怪しいじゃんイケメンだけど
だっていつも袈裟だしいつも笑顔なんだよ？イケメンだけど

「私は別に宗教の勧誘なんてしていないよ。たくさんの人に声をかけるのも好きな方ではないし…Aさんくらいにしかこんな所で声をかけたりしないよ」

『あははは、は』

いやいやこれがナンパする人のあれでしょ？
君にしか声掛けないさキラン☆的な

『時間…ん〜今日知り合いが家にくるんであまり遅くはなれないですけど』

「じゃあ時間はあるんだね？」

『少しだけですけどね』

多分こうして騙される人がいるんだろうなって思った。









『え、、、この前のコスプレの人って呪いだったんですか…？』

「そうだよ。だから君が見える側だって事にも気づいたのさ。」

『普段から気をつけてたのに…』


だって夏油さんと普通に話してたし…人型で歩いていたからさ…コスプレだと思うじゃん()

いや、多分普通の心理だと思うよ

「まぁあの後の落し物の話はAさんを引き止めるための嘘だったんだけどね」

『しっかり理解しましたよ…で、今日私に声をかけた理由は…？』

「それはただ単に話なしたかっただけだよ」

『暇なんですか？』

「そう聞かれると暇ではないかな？まぁそれに君の連絡先の件も問いたかったからね」

『あの、笑顔がなんか怖いです。』

圧がすごいぞ？よく空気読める？って友達に聞かける私にでもわかるくらいの圧だよ

すまんな私にだって友達の1人や2人くらいいますよ

「おや、それはすまないね。それじゃあ、、今の連絡先、教えてくれるかい？」


………教えて大丈夫なやつですか？これ

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